「睡眠負債」があるのなら「睡眠貯蓄」も存在するのか?

公開日: 更新日:

 驚いたことに、この男子高校生はチャレンジ終了後14時間40分寝ただけで体の状態が回復したことです。このように、人間は長時間寝られないシステムを持っており、睡眠貯蓄や一括返済も事実上難しいと考えられています。

 とはいえ、1日の睡眠時間を短期間延ばすことは可能なようです。ある実験で平均睡眠時間7.5時間の10人を1日14時間ベッドに入るようにしたところ、全員が平均13時間前後寝たそうです。

 もっとも、この10人は睡眠時間が徐々に短くなり、3週間後に8.5時間になったそうです。恐らくはこの10人に必要な睡眠時間は8.2時間だったのでしょう。「睡眠負債」解消のための「睡眠貯蓄」も「睡眠負債一括返済睡眠」もないと私は考えます。できることは毎日必要な睡眠時間をとることです。

(弘邦医院・林雅之院長)

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    カーリング女子フォルティウス快進撃の裏にロコ・ソラーレからの恩恵 ミラノ五輪世界最終予選5連勝

  2. 2

    南原清隆「ヒルナンデス」終了報道で心配される“失業危機”…内村光良との不仲説の真相は?

  3. 3

    契約最終年の阿部巨人に大重圧…至上命令のV奪回は「ミスターのために」、松井秀喜監督誕生が既成事実化

  4. 4

    「対外試合禁止期間」に見直しの声があっても、私は気に入っているんです

  5. 5

    高市政権「調整役」不在でお手上げ状態…国会会期末迫るも法案審議グダグダの異例展開

  1. 6

    円満か?反旗か? 巨人オコエ電撃退団の舞台裏

  2. 7

    不慮の事故で四肢が完全麻痺…BARBEE BOYSのKONTAが日刊ゲンダイに語っていた歌、家族、うつ病との闘病

  3. 8

    箱根駅伝3連覇へ私が「手応え十分」と言える理由…青学大駅伝部の走りに期待して下さい!

  4. 9

    「日中戦争」5割弱が賛成 共同通信世論調査に心底、仰天…タガが外れた国の命運

  5. 10

    近藤真彦「合宿所」の思い出&武勇伝披露がブーメラン! 性加害の巣窟だったのに…「いつか話す」もスルー