仕事が忙しくて睡眠不足…休日に寝だめはできますか?

公開日: 更新日:

 平日の睡眠不足を補うために、休日にまとめて睡眠をとる「寝だめ」。結論からいうと、寝だめはできません。

 脳は使い続けると疲労が蓄積します。睡眠をとるのは脳を休ませるためで、睡眠不足とは脳と体の疲労が取り切れない状態をいいます。睡眠不足の状態が続くと「睡眠負債」を抱えます。それにより倦怠感や頭痛、抑うつ、不安障害、認知症のリスクを高め、糖尿病心臓病の悪化にもつながると報告されています。

 睡眠負債をなくすために休日にまとめて寝ても、一時的にスッキリしますが、慢性的な疲労状態は十分改善されません。たとえば、寝だめした翌日に徹夜に耐えられるかといえばそうでもない。眠気にもおそわれます。その人にとっての必要な睡眠時間を毎日確保することが大事。逆に、毎日の睡眠時間が足りている人が、睡眠を多くとると質が落ち、眠りが浅くなります。

 むしろ休日の寝だめによって、体内時計のリズムに変調をきたし平日に普段通り起きられなくなるケースがあります。クリニックにも、「月曜の朝起きられずに欠勤してしまった」と、抑うつ状態になった患者さんが時々いらっしゃいます。リズムを崩さないため、休日に寝だめするなら「平日の睡眠時間のプラス2時間まで」とアドバイスしています。起きた後、すぐにベランダや窓際に立って日光を浴びると体内時計がリセットされてリズムが整うので、試してみましょう。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  2. 2

    “氷河期世代”安住紳一郎アナはなぜ炎上を阻止できず? Nキャス「氷河期特集」識者の笑顔に非難の声も

  3. 3

    不謹慎だが…4番の金本知憲さんの本塁打を素直に喜べなかった。気持ちが切れてしまうのだ

  4. 4

    バント失敗で即二軍落ちしたとき岡田二軍監督に救われた。全て「本音」なところが尊敬できた

  5. 5

    大阪万博の「跡地利用」基本計画は“横文字てんこ盛り”で意味不明…それより赤字対策が先ちゃうか?

  1. 6

    大谷翔平が看破した佐々木朗希の課題…「思うように投げられないかもしれない」

  2. 7

    大谷「二刀流」あと1年での“強制終了”に現実味…圧巻パフォーマンスの代償、2年連続5度目の手術

  3. 8

    国民民主党は“用済み”寸前…石破首相が高校授業料無償化めぐる維新の要求に「満額回答」で大ピンチ

  4. 9

    野村監督に「不平不満を持っているようにしか見えない」と問い詰められて…

  5. 10

    「今岡、お前か?」 マル秘の “ノムラの考え” が流出すると犯人だと疑われたが…