なりたくない病気1位「認知症」の実像 在宅看取り年間200人の名医が語る

公開日: 更新日:

 認知症は、その状態を3段階に分けて考える必要があるという。最初は、「記憶障害」「見当識障害」「判断力障害」などいわゆる「中核症状」が出る段階。具体的には「覚えられない」「時間や場所がわからなくなる」「物事を計画したり実行したりすることがうまくできない」といった症状だという。

「本人や家族からすると、『以前できたことができない』のはつらいことです。ただ、それは認知症だから起こることではなく、加齢に伴い誰もが少しずつ受け入れながら生きていく『人としての衰え』の問題です。脳や血管系の疾患をベースにした脳血管性の認知症でなければ、急激な認知機能の低下はほぼなく、その症状は緩徐なものがほとんどです」

 次が「行動・心理症状」の段階。「徘徊」「夜間の不穏」「幻覚妄想」などの症状で、中核症状が進行したときに出てくる。これらは個人差があり、症状があるから「不幸せ」というわけではないという。

「いつも幻覚妄想が見えていて、夜に窓の外から人がこちらを見ているとか、子供がベッドの周りに集まってくるなどという話は診察においてよく聞きます。家族はその言葉により不安になるのですが、本人はそれをうれしそうに話します。『子供が来てね、明日はゴミの日だってことを教えてくれるのよ』などは、『幻覚』なのですが、本人にとっては実際に見えている『真実』です。それを周囲が否定してしまうと、認知症の方が不穏になったり、人への不信感が高まってしまいます。しかし、受け入れてあげると、投薬治療などをしなくても問題が起こらないことがほとんどです」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大苦戦「うたコン」がテレ東音楽祭と昭和歌謡に寄せて復活のノロシ! 矢沢永吉、井上陽水の名曲も次々と…

  2. 2

    『スマスロ ミリオンゴッド』導入から4カ月、目立つ空き台の裏でファンが期待するホールの対応

  3. 3

    巨人ベテラン坂本勇人の評価が爆上がり! 改めてクローズアップされそうな「打撃・守備以外の魅力」

  4. 4

    萩本欽一〈45〉斉藤清六を全国区にした誰も知らない裏話 “弟子入りNG”から評価を一転させたんです

  5. 5

    阪神・藤川監督「森下&佐藤輝依存」の無策露呈…極端な“外弁慶”で甲子園残り11試合が最大の鬼門に

  1. 6

    《芸能界ってなぜ『在日』を隠すの?》…中村ゆりさんがルーツを胸に「負けん気」を貫いた44年の生涯

  2. 7

    小池都知事肝いり「築地再開発」頓挫の予兆…松平定信の歴史的遺構と建築費高騰のWパンチ

  3. 8

    岸田元首相も“激怒”! 高市首相の内閣改造めぐる“パワハラ”アンケートに自民党内から非難轟々

  4. 9

    高市首相の内閣改造めぐる迷走と誤算…維新の「本命」外し“スネ傷”中司幹事長起用のウラ事情

  5. 10

    林芳正総務相は結局、留任か…高市首相が画策「内閣改造で総裁選ライバル潰し」に“白旗”