大事なところに水疱が… 帯状疱疹と間違えやすい性感染症がある
女性の中には発熱したというので内科を受診。その後、膀胱炎症状により泌尿器科に移り、性器の痛みやかゆみ、水疱により、ようやく産婦人科や性感染症専門医療機関にたどりついたのは感染から10日ほど経っていた、というケースもあるという。
「冒頭に登場した20代の女性は、パートナーが性感染症に詳しい男性だったため、正しい受診機会を早く得られましたが、そうでない女性の場合は原因がわからずドクターショッピングするケースも少なくありません」
■外用薬を塗るのはNG
厄介なことにHSVは一度感染すると治らず、再発を繰り返す。性器に一度感染すると腰仙髄神経などに潜伏感染し、ストレスなどにより再活性化して症状があらわれる。
「初めてHSVに感染したときと隠れていたHSVが再活性化したときでは症状が異なります。一般的に前者は症状が広範囲に出て発熱を伴うことが多い。後者は症状が軽く、全身にあらわれることはありません」
潜伏期間は5~10日だが、初めての感染でも症状が出ずに、何かの刺激で潜伏していたHSVが再活性化して症状があらわれることもある。