著者のコラム一覧
水井睦みずい整形外科院長

みずい整形外科院長。日本整形外科学会認定専門医、同会認定脊椎脊髄病医、同会認定リウマチ医、日本体育協会認定スポーツドクター。1995年北里大学医学部卒業。横浜市立大学医学部整形外科入局。大学病院、国立病院などを経て、2005年から東京・祐天寺にて開院。

タンスにぶつけて…足の小指の骨折が完治するまでの期間は?

公開日: 更新日:

【Q】テレワークで家にいてタンスに足の小指をぶつけて骨折しました。外出もままならず困っています。どのくらいの期間で治るものなのでしょうか? (40代男性)

【A】私の医院でも家でケガをしたという患者さんが目立って増えています。足の指の骨折はその代表です。新型コロナウイルス禍でテレワークする人が多くなっているからでしょうか?

 さて、ご質問の足の小指の骨折の治癒期間ですが、年齢、性別、患者さんの健康状態によっても全然変わってきますので一概には言えませんが、通常ですと2~6週間となります。通常の骨折なら、治療は折れた足の指と隣の指とを一緒に巻くテーピングです。足の指が異常に曲がり、ずれているようでしたら正しい位置に骨を戻す“整復”が必要となります。その場合は患部の状況によりますが、骨の破片が周囲の組織に散らばっているときなどは手術が必要となります。

 また、歩いたり、動いたりするときに体重がかかる足の親指が骨折したり、足の指の骨が大きく曲がっている場合を除いて、足の指の骨折ではエックス線写真を撮ることはありません。整形外科医の身体診断で骨折の状態がわかるからです。骨折の仕方によっては足の指の爪の下の皮膚が腫れて出血し、爪が黒くなる場合があります。そのときは爪に針や電気灼熱器のワイヤを使って爪に穴を開けて、たまっていた血液を出します。そのことで痛みが和らぎます。

 テーピングの場合は、サンダルを履けば自由に動けます。整復が必要となった症状が重い患者さんは、骨折した足の指を保護する特殊な靴があります。医療機関に相談するといいでしょう。

【連載】骨と筋肉の疑問に答える

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    日本は強い国か…「障害者年金」を半分に減額とは

  2. 2

    SBI新生銀が「貯金量107兆円」のJAグループマネーにリーチ…農林中金と資本提携し再上場へ

  3. 3

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  4. 4

    「おこめ券」でJAはボロ儲け? 国民から「いらない!」とブーイングでも鈴木農相が執着するワケ

  5. 5

    NHK朝ドラ「ばけばけ」が途中から人気上昇のナゾ 暗く重く地味なストーリーなのに…

  1. 6

    侍Jで加速する「チーム大谷」…国内組で浮上する“後方支援”要員の投打ベテラン

  2. 7

    石破前首相も参戦で「おこめ券」批判拡大…届くのは春以降、米価下落ならありがたみゼロ

  3. 8

    阿部巨人に大激震! 24歳の次世代正捕手候補がトレード直訴の波紋「若い時間がムダになっちゃう」と吐露

  4. 9

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  5. 10

    高市政権の物価高対策「自治体が自由に使える=丸投げ」に大ブーイング…ネットでも「おこめ券はいらない!」