大事なところに水疱が… 帯状疱疹と間違えやすい性感染症がある
帯状疱疹(ほうしん)は、痛みやかゆみを伴う発疹が胴体や顔など体のあちこちに帯のように集まってあらわれる病気だ。新型コロナウイルス感染症の流行で患者が増えているといわれるが、実は、それと似た症状の性感染症があるのをご存じか? 性器ヘルペスがそれだ。なかには、帯状疱疹なのに性器ヘルペスと勘違いして性感染症専門医のところに駆け込む患者も少なくないという。どんな病気なのか? 性感染症専門施設「プライベートケアクリニック東京」(東京・新宿区)の尾上泰彦院長に聞いた。
■女性の方が症状が強い
「先生、きのうから大事なところに小さな水ぶくれができて痛かゆくてたまりません。何か性感染症にかかったのでしょうか?」
朝一番で真っ青な顔をして尾上院長のもとに駆け込んできたのは20代の女性。聞けば、10日ほど前に遊び人風の彼と恋に落ちたという。
早速診察すると、水疱はお腹にも帯状にできていて、女性が気にしている大事な部分にも確かに多くの水疱ができていた。しかし、水疱は全体ではなく片方にだけ集中しており、血疱も形成されていた。