加齢で免疫機能が低下すると「帯状疱疹」を発症しやすくなる
用いられる抗ウイルス薬は、バラシクロビルやアシクロビル、ファムシクロビルなどがあり、クスリの成分名の最後に「○○ビル」と付くのでわかりやすいと思います。ちなみに、水痘・帯状疱疹ウイルスに用いるクスリだけでなく、ほとんどの抗ウイルス薬には○○ビルという名前が付けられており、これはウイルス(virus)の頭3文字のvirが由来です。
水痘・帯状疱疹ウイルスに最初に感染したときには水痘、いわゆる水ぼうそうを発症します。そしてここからがポイントなのですが、水痘が治癒しても“水痘・帯状疱疹ウイルスが体からいなくなる”というケースはありません。ウイルスはほとんどの方の神経に今このときも存在しています。
ただ、ウイルスがいるからといって通常は何も悪さをしません。ただそこにいるだけです。ところが、加齢に伴う免疫機能の低下や、免疫を抑制するようなクスリを使っている場合、疲労やストレスが強くなったときなどに、ウイルスが神経から出てきて帯状疱疹を発症するのです。
このことから、帯状疱疹自体が免疫力や疲労、ストレスの目安になるとも言えます。そういった研究もされているのですが、発症しないに越したことはありませんよね。もし、「ピリピリした痛み」を伴う皮膚症状が現れた場合には、早めに皮膚科を受診することをおすすめします。