著者のコラム一覧
荒井宏幸クイーンズ・アイ・クリニック院長

クイーンズ・アイ・クリニック院長。医学博士・眼科専門医。医療法人社団ライト理事長。みなとみらいアイクリニック主任執刀医。防衛医科大学校非常勤講師。

子供の近視の進行を60%軽減させる「低濃度アトロピン療法」

公開日: 更新日:

 子供の近視の進行予防が期待できる治療法「オルソケラトロジー」。寝ている間に特殊なレンズを入れて、朝起きたら外す。そうすると日中は裸眼で過ごせるぐらいの視力に回復する治療法で、軽度から中等度の近視の方に有効です。

 ほかに子供の近視の進行を抑制する治療法として、近年注目が集まっているのが「低濃度アトロピン療法」。これは「アトロピン」という目薬を約100倍に薄めて点眼する治療法です。

 低濃度アトロピンの点眼で、「近視の原因である眼軸長(眼球の長さ)の伸展を抑制する効果がある」と、2012年にシンガポールの国立眼科センターが報告。

 その後、日本でも国内の7つの大学で臨床研究が行われ、近視の進行を平均60%軽減させるという報告もありました。

 そもそも「1%アトロピン」の点眼薬は、かなり昔から近視治療に使用されていた薬なんですね。ただ、「瞳孔が開くことで、まぶしさや強い光が不快に感じる」「手元が見えにくくなる」「結膜炎などアレルギー反応が出る」などの副作用がありました。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    西武ならレギュラー?FA権行使の阪神・原口文仁にオリ、楽天、ロッテからも意外な需要

  2. 2

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動

  3. 3

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  4. 4

    兵庫県知事選・斎藤元彦氏の勝因は「SNS戦略」って本当?TV情報番組では法規制に言及したタレントも

  5. 5

    小泉今日子×小林聡美「団地のふたり」も《もう見ない》…“バディー”ドラマ「喧嘩シーン」への嫌悪感

  1. 6

    国内男子ツアーの惨状招いた「元凶」…虫食い日程、録画放送、低レベルなコース

  2. 7

    ヤンキース、カブス、パドレスが佐々木朗希の「勝気な生意気根性」に付け入る…代理人はド軍との密約否定

  3. 8

    首都圏の「住み続けたい駅」1位、2位の超意外! かつて人気の吉祥寺は46位、代官山は15位

  4. 9

    兵庫県知事選・斎藤元彦氏圧勝のウラ パワハラ疑惑の前職を勝たせた「同情論」と「陰謀論」

  5. 10

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇