大人気の2型糖尿病の飲み薬が引き起こす性感染症リスク 心血管イベントや死亡率は減少するが…

公開日: 更新日:

 いままでと異なる仕組みで血糖値を抑制する糖尿病新薬が続々と開発され、血糖コントロールがしやすくなった。半面、意外な副作用が生じるケースもある。そのひとつが「性感染症リスク」だ。そもそも糖尿病の人は神経因性膀胱(ぼうこう)により細菌が膀胱に繁殖しやすく、膀胱炎や尿路感染症が増えるとされている。糖尿病薬の中には、それに拍車をかけるものもあるという。糖尿病専門医で、「しんクリニック」(東京・蒲田)の辛浩基院長に話を聞いた。

  ◇  ◇  ◇

「2型糖尿病の飲み薬であるSGLT2阻害薬には副作用に性感染症が明記されています。実際、複数あるSGLT2阻害薬の尿路・性感染症に関する副作用には、陰部掻痒症、膀胱炎、細菌尿、外陰部膣カンジダ症、外陰膣不快感、亀頭包皮炎、真菌性性器感染、股部白癬、外陰部炎、トリコモナス症などの病名が並んでいます」

 陰部掻痒症とは外陰部から肛門にかけて起こる強いかゆみや痛がゆくなる症状の総称を言う。外陰部は女性のプライベートゾーンのひとつで、かゆみのある部分が赤くなる場合があり、かきむしって傷ができて化膿することも多い。外陰部膣カンジダ症は、カンジダ菌と呼ばれる真菌が外陰部ならびに膣に繁殖する病気で、かゆみが出る。比較的よく見られる性感染症だ。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    フジテレビ問題でヒアリングを拒否したタレントU氏の行動…局員B氏、中居正広氏と調査報告書に頻出

  2. 2

    “3悪人”呼ばわりされた佐々木恭子アナは第三者委調査で名誉回復? フジテレビ「新たな爆弾」とは

  3. 3

    「かなり時代錯誤な」と発言したフジ渡辺和洋アナに「どの口が!」の声 コンパニオンと職場で“ゲス不倫”の過去

  4. 4

    中居正広氏「性暴力認定」でも擁護するファンの倒錯…「アイドル依存」「推し活」の恐怖

  5. 5

    「よしもと中堅芸人」がオンカジ書類送検で大量離脱…“一番もったいない”と関係者が嘆く芸人は?

  1. 6

    菊間千乃氏はフジテレビ会見の翌日、2度も番組欠席のナゼ…第三者委調査でOB・OGアナも窮地

  2. 7

    入場まで2時間待ち!大阪万博テストランを視察した地元市議が惨状訴える…協会はメディア取材認めず

  3. 8

    米国で国産米が5キロ3000円で売られているナゾ…備蓄米放出後も店頭在庫は枯渇状態なのに

  4. 9

    うつ病で参議員を3カ月で辞職…水道橋博士さんが語るノンビリ銭湯生活と政治への関心

  5. 10

    巨人本拠地3連敗の裏に「頭脳流出」…投手陣が不安視していた開幕前からの懸念が現実に