糖尿病患者は「骨折」に注意する…命に関わる合併症のひとつ

公開日: 更新日:

糖尿病の人とそうでない人を比べた研究では1型糖尿病で3~7倍、2型糖尿病の人で1.3~2.8倍骨折しやすいことが報告されています。その理由のひとつが糖尿病の人の骨が脆弱だからです」

 鉄筋コンクリートの建物の強度は、鉄筋とそれを取り囲むコンクリートの強さで決まる。骨の強度もそれと同じだ。

「骨はコラーゲンというタンパク質が束になってコラーゲン線維となり、ビルにたとえると、鉄筋部分の役割を果たしています。その周りにカルシウムなどのミネラルがコンクリートのように張り付くことで強度を保っているのです。強い骨になるにはコラーゲンにカルシウムやリンなどのミネラルが均一に沈着する必要があります」

■骨密度ではなく骨質に問題がある

 ところが、糖尿病で高血糖が続くと、タンパク質に糖が結びつきコラーゲン同士のつながりが弱くなる。結果として骨質が劣化する。

「骨の強さは骨密度で決まると考えがちですが、骨の質が悪ければ、骨密度が低下しなくても骨折しやすくなります。糖尿病の人は骨密度が高くても安心してはいけないのです」

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    元大食い女王・赤阪尊子さん 還暦を越えて“食欲”に変化が

  2. 2

    今の渋野日向子にはゴルフを遮断し、クラブを持たない休息が必要です

  3. 3

    大谷翔平は米国人から嫌われている?メディアに続き選手間投票でもMVP落選の謎解き

  4. 4

    大食いタレント高橋ちなりさん死去…元フードファイターが明かした壮絶な摂食障害告白ブログが話題

  5. 5

    YouTuber「はらぺこツインズ」は"即入院"に"激変"のギャル曽根…大食いタレントの健康被害と需要

  1. 6

    大食いはオワコン?テレ東番組トレンド入りも批判ズラリ 不満は「もったいない」だけじゃない

  2. 7

    高市内閣の閣僚にスキャンダル連鎖の予兆…支持率絶好調ロケットスタートも不穏な空気

  3. 8

    「渡鬼」降板、病魔と闘った山岡久乃

  4. 9

    大谷翔平の来春WBC「二刀流封印」に現実味…ドジャース首脳陣が危機感募らすワールドシリーズの深刻疲労

  5. 10

    高市早苗「飲みィのやりィのやりまくり…」 自伝でブチまけていた“肉食”の衝撃!