石川・志賀原発「情報誤発表&訂正」のお粗末…北陸電力そして政府に渦巻く不信と不安

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 能登半島地震が直撃した北陸電力「志賀原発」(石川県志賀町=停止中)の情報発信が迷走を極めている。発生翌日の2日には「(敷地内にある)水位計に有意な変動はない」と説明していたが、9日に約1~3メートルの津波が複数回、発電所に到達していたと発表。原子炉建屋などは海抜11メートルの敷地にあり、設備への影響はないという。

■志賀原発「水位変動なし」→「最大3メートルの津波」の迷走

「当初の説明は誤りでした。おわびします。説明後に発生当日の発電所のデータを確認したところ、2号取水槽内の海面が通常より約3メートル上昇していたことを確認し、2日のうちに発表しました。このデータは海表面の津波の高さを正確に測定したものではなく、分析を行ったところ、津波によるものと判明し、9日に発表しました」(北陸電力報道チーム)

 海辺の原発にとって最大の脅威である津波の到達を認識するのに、何日かかっているのか。

 北陸電は2号機の変圧器からの油漏れについても当初、約3500リットルと発表していたが、実際にはその5倍強にあたる約1万9800リットルだったことが判明。訂正に追い込まれている。

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