ヤマトHDを苦しめる「2024年問題」…大幅減益で株価も大幅下落
日本郵政とタッグ
ヤマトHDも手をこまねいているわけではない。23年6月には日本郵政と持続可能な物流サービスの推進に向けた協業に関する基本合意書を締結。ヤマト運輸のメール便サービス「クロネコDM便」を24年1月末に終了し、同年2月から日本郵便の「ゆうメール」を活用した新サービス「クロネコゆうメール」としてヤマト運輸で取り扱いを開始した。
また、ヤマト運輸の小型薄物荷物向けサービス「ネコポス」を23年10月から順次終了し、日本郵便の「ゆうパケット」を活用した新サービス「クロネコゆうパケット」として取り扱い、24年度末を目標に全国で利用できるようにする計画である。
「25年3月期の営業利益は500億円で同24.8%増の見通しだが、市場コンセンサスは150億円程度下回る水準。上半期は50億円の損失見通しであり、下半期急回復の予想となっている」(市場関係者)という。
今期は宅配便取扱数量の増加や単価の引き上げを見込んでいるが、計画通りに推移するかは不透明だ。また市場の失望を招く可能性も捨てきれない。