著者のコラム一覧
保阪正康作家

1939年、北海道生まれ。同志社大卒。編集者を経て「死なう団事件」でデビュー。「昭和天皇」など著書多数。2004年、一連の昭和史研究で菊池寛賞。本連載「日本史 縦横無尽」が『「裏切りの近現代史」で読み解く 歴史が暗転するとき』(講談社)として好評発売中。

太平洋戦争の開戦は誰がどのように行ったのか?

公開日: 更新日:
日本軍の真珠湾攻撃で炎上する米軍の飛行場、この奇襲作戦で米人2000人以上が死亡、米国は第二次世界大戦に参戦した=1941年12月7日(C)ロイター=共同

 太平洋戦争の開戦の経緯を丹念に追っていくと、私たちはまだまだ意外な事実に出合う。このことは日本社会の歴史理解がかなり一面的だと告白することでもある。これは重要なことだが、開戦の決定は誰がいつどのように行ったのか、それが十分に知られていない。

 もう15年ほど前になろうか、…

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