岸田自民は4.28「3補選」に及び腰…誰も名乗り上げず、選挙区からは“敵前逃亡”を望む声
裏金事件で支持率が過去最低を更新するなど、岸田政権に大逆風が吹き荒れている。反転攻勢の試金石となるのが、4月28日実施の衆院3補欠選挙だが、勝ち目が薄く、自民党関係者はみな及び腰。「全敗」もあり得る中、党本部は何とか「1勝1敗1分け」で野党と“痛み分け”の体裁を保つべく必死だ。
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現時点で補選は、谷川弥一前衆院議員が裏金事件で辞職して空席となった長崎3区、細田博之前衆院議長の死去に伴う島根1区、東京・江東区長選を巡る公職選挙法違反事件で公判中の柿沢未途被告の議員辞職で空いた東京15区の衆院3選挙区で予定されている。
「もともと、党本部は保守王国の島根1区で勝利し、勝ち目が薄い東京15区で敗北。次期衆院選から『10増10減』の区割り変更に伴い“消滅”する長崎3区では、候補を擁立せず『不戦敗』とする案を見据えていました。不戦敗なら明確な勝敗がつかず“引き分け”扱いにできるため、3補選を『1勝1敗1分け』に持ち込む思惑でした」(官邸事情通)
ところが、そのもくろみは崩壊してしまったようだ。
25日の長崎新聞電子版によると、12日までの党の情勢調査で「島根も厳しい」という結果が出たという。そのため、党本部は〈離島などに根強い党支持層を持つ長崎3区なら勝負できるとみて、“白星なし”を回避するため候補擁立に舵を切った〉というのだ。
つまり、従来は「不戦敗」を想定していた長崎3区で候補を立てて勝ちを拾い、既に候補擁立を決めた島根1区は諦めムード。まだ擁立を決めていない東京15区を「不戦敗」とする戦略に切り替えたということ。何としてでも「1勝1敗1分け」は死守したい意思の表れだ。