首位中日の課題は谷繁監督 “選手兼任”のさじ加減とOB指摘
事実、谷繁が唯一マスクをかぶった3月29日の阪神戦。試合は8-10で敗れたものの、3―9で迎えた六回から守備につくと、この回を3者凡退に抑え、直後の七回に4点を返すなどチームの流れを変えている。
加えて今後も出場機会の少ない状態が続いたときに、選手登録をどうするかという問題も浮上する。前出の藤波氏が言う。
「問題は試合に出続けないと一軍の選手枠が事実上、マイナス1になってしまうことです。06~07年、ヤクルトの古田兼任監督時代がそうだった。古田は右肩痛の影響もあり1年目は36試合、2年目は6月に登録を抹消されるまで2試合の出場にとどまった(年間では10試合)。特にチームが低迷した2年目は、ヤクルトの選手から『試合に出ないなら抹消するべき』『二軍の若手のチャンスをつぶしている』という声も出ていたと聞きます。選手としての起用法ひとつで、チームワークにも影響する。そこが兼任監督としての難しさでもあるんですが……」
谷繁監督が選手として機能するか、機能しないのであれば一軍選手枠の問題をどうするか。「兼任監督」のハンドリングが、中日の今後を左右しそうだ。