かつては微妙な関係…イチローと田中の初対決は“痛み分け”
昨年5月9日のブルワーズ戦に代走で出場し、三盗を決めて追加点につなげた際も、先発した田中の勝利をアシストしたと聞かれて「特別なことはない」と素っ気ない対応に終始。7月3日のツインズ戦で複数安打をマークして田中の12勝目を援護し、チームの連敗を5で止める活躍を見せながらも、「それぞれに(期するところが)あったかもしれないが、(自分には)何かがあったわけではない」と無関心を装っていた。
今季もこんな発言があった。11日のロッキーズ戦で対戦した相手の42歳右腕ホーキンスの直球の最速が151キロを記録したことに、「42歳で94マイル(約151キロ)はすごいと思うね」と持ち上げつつ、「94(マイル)ぐらいだったら俺も出ると思うけど、という感じになる」とコメントしたが、これも現地取材記者に言わせれば、「今季の田中は痛めた右肘の影響もあり、開幕から球威不足が指摘されていたでしょう。特に米メディアが盛んに田中にはスピードがない、球威がないと話題にしていた。そこへ、イチローが『151キロなら俺も出る』ですからね。意味深だと思いましたよ」というのだ。
田中から2安打を放ったイチローは試合後、「先発として100球をどう組み立てるか、それができるピッチャー。必ずゲームを作る。1番大事なことじゃないですか」と、田中の印象を語った。