イチローや田口も信奉する オリ福良代理監督の“選手操縦術”

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 オリックスの選手があるとき、ロッカールームで差し入れのメロンにかぶりついていた。

 そこへ通りかかった福良淳一コーチ(54=現監督代行)が、笑いながら選手に声を掛けた。

「なんや、お前、カブト虫みたいやな」

 福良コーチに「カブト虫みたい」と言われた選手がこう話す。

「聞けば、キュウリみたいな味がして、自分は苦手だと言うんです。いつもニコニコ、選手や裏方さんには分け隔てなく声を掛けています。普段は本当に優しく、温和な人ですよ、普段はね」

 それなら「普段」じゃないときは、どうなるのか。日本ハムOBが引き取って言う。

「例えば全力疾走を怠ったり、気を抜いたプレーをしたりしたときは豹変します。怒るときはみんなの前ではなく、必ず別室で一対一。あの中田翔が震え上がったといいますからね」

■自慢話は一切なし

 現役時代(阪急とオリックス)は堅実な守備が売りの二塁手で、打者としても1116安打をマーク。当時を知るベテラン記者が述懐する。

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