松山英樹も悲鳴…全米オープンが“異例尽くし”と化す理由
開幕前から選手たちには悪評の今大会。USGAの思惑通り事が運ぶか否かは別にしても、確かに面白い大会になりそうだ。
さて、これまでとは趣の異なる全米オープン。5人が出場する日本人選手は苦戦必至。現地記者たちはリンクスコースということで、北アイルランド出身のR・マキロイやG・マクドウェル、イングランド出身のJ・ローズなどが優勝争いに絡むのではとみている。かつて欧州シニアツアーに参戦し、本場リンクスでのプレー経験もある並木俊明プロはこう言う。
「好天に恵まれてもグリーンは硬く、高速設定のためピンにビタッビタとくっついてバーディーが取れるコースではない。本場リンクスとは異なり30メートルの高低差があり、グリーンのアンジュレーションにも手を焼きそうです。ピンの50ヤード手前からランニングアプローチやパターを使うシーンも見られると思う。風の影響を受けない低いボールをコントロールできて、技の引き出しが多い人たちの争いになるでしょう」
日本人選手についてはどうか。
「日本人選手で上位を狙える可能性があるのは、米ツアーを主戦場にして今季8度のベスト10入りを果たし、13年の全英で6位になった松山英樹(23)ぐらいではないか。彼には苦手なものがなく、通常のコースならバーディーの取りやすいホールもあるし、ここぞという時にパーをセーブし、崩れそうで崩れない粘りも見せる。が、恐らくこのコースは寄せて、寄せてワンパットという状況が多くなる。我慢のゴルフでスコアをつくりたいが、パーパットが決まらずボギーが続くと、ズルズルいって持ち前の粘りを発揮できないかもしれない」