松山英樹も悲鳴…全米オープンが“異例尽くし”と化す理由
「クレージーだよ!」
18日(現地時間)に開幕するゴルフの全米オープンの会場・チェンバーズベイGC(米ワシントン州・パー70)で練習ラウンドを行った選手たちは、厳しい表情でこう語っている。
USGA(全米ゴルフ協会)主催の全米オープンといえば、主に米国東部の伝統ある名門コースで行われてきたが、115回目を迎えた今年の舞台は、米西海岸にロバート・トレント・ジョーンズJrが設計、07年にオープンしたパブリックの新コースだ。ゴルフライターの吉川英三郎氏がこう語る。
「今年の大会は異例尽くしです。このコースは、シアトルから車で南へ1時間の所にある砂と砂利の採取場跡地に、2030年の全米オープン招致を目標に造られた。でも、ウィングドフットGCなどが15年の開催立候補を取り下げたことで今年に決まったのです。オープン9年目の新しいコースも、太平洋岸北西部での開催も初めて。全英オープンのようなリンクススタイルのコースで基本的にグリーンにはカラーはない。コースの芝もスコットランドと同じく、すべてフェスキュー(細くて長い洋芝)という、海岸性気候(高湿度、海風等)に適したイネ科の牧草というのも全米オープンでは初です」