北の湖理事長死去で激化 水面下で蠢く角界“後継争い”全内幕
■貴乃花親方にすり寄る“裏金顧問”
そんな九重親方の企みを何が何でも阻止したいのがくだんの裏金顧問だ。裏金をもらいながら、返したから問題ないと居直って、現北の湖体制を意のままに牛耳ってきたとはいえ、トップ交代後も権力を維持できる保証はどこにもない。まして九重親方が実権を握ろうものなら、確実に放逐されてしまう。
「そこで擦り寄ったのが貴乃花親方(43)なのです」と、別の親方がこう解説する。
「前回の理事選は友綱親方に票を集めて九重親方をはじき飛ばしたが、今回は少数派の貴乃花一門から貴乃花親方以外にもう1人、理事を誕生させる魂胆です。貴乃花親方を理事長に祭り上げることによって、引き続き自分に利権が転がり込むシステムを維持したいのでしょう。貴乃花親方にしても出来るだけ早く頂点に上り詰めたいわけですから」
裏金顧問は加えて「モンゴル勢」も手の内に入れたいようだ。
「白鵬ですよ。北の湖理事長は、親方は日本国籍を有する者に限るというルールをかたくなに守ってきた。顧問はしかし、日本人でなくとも、一代年寄に限って認める方向に舵を切ろうと考えている。白鵬を筆頭にモンゴル勢を抱き込むことで、親方たちの支持を得られるとソロバンをはじいているのです」(同)