脇谷は3年ぶり 巨人で相続く“出戻り”は来季大改革の予兆
■堤GMは就任直後に矢野と須永をトレードに
この日の会見で高橋監督が「脇谷はこの2年間、西武ライオンズでプレーして選手としての幅が広がって成長した」と言ったように、他球団の野球や環境を知った生え抜きを戻すことで、チームに新たな風を吹き込む狙いもあるのだが、それだけではない。
「今年5月に就任した堤GM主導のもと、今後は積極的にトレードを行うと見られています。堤GMは就任直後に矢野と須永を交換要員に日本ハムと複数トレードをまとめた。これまでの巨人は、選手を出し渋る、と他球団の編成担当から評判がよくなかったが、代打の切り札で巨人ファンからの人気が高かった矢野の放出に踏み切った。戦力強化という意味合いはもちろん、より多くのチャンスを求める選手の側にも立った判断です。今回の出戻り人事は、仮に他球団に放出しても必要な人材はきちんと戻すというチーム内へのアナウンスでもある。要するに由伸監督と堤GMのもと、これからは頻繁にトレードを行っていくというアピールでもあるともっぱらなのです」(別のチーム関係者)
巨人は今季、リーグ4連覇を逃しながら、このオフは目立った補強を行っていない。貧打解消の救世主となる長距離砲の大物助っ人外国人を探してはいるものの、高齢化が進む戦力には投打ともに問題が山積している。今後、それを解消するためのトレードが頻発しそうである。