ベストナインもゼロ、補強も不透明 巨人に「暗黒時代」再到来
24日に発表されたベストナイン。セでは巨人からだけ、ひとりも選出者がいなかった。これは、2年連続でBクラスに終わった06年の原第2次政権1年目以来のこと。
当時のチーム状態は最悪だった。
「あの年は最大14の貯金をつくりながら、最終的に借金14で4位に沈没。小久保、高橋由ら主力に故障者が続出して、首位の中日に23.5ゲームの大差をつけられた。チーム打率はリーグワーストの.251。ベストナインもゴールデングラブ賞も該当者ゼロで、原監督が『こんなに弱いチームで野球をやったことがない』と頭を抱えた年でした。前年の05年と合わせてこの2年間が、巨人では『史上最弱』ともっぱらです」(巨人関係者)
05年も両賞の受賞者がゼロ。チーム打率、防御率ともにリーグ最下位に沈み、5位に終わって当時の堀内監督が退団に追い込まれた年である。
そこで球団は大補強を敢行。06年オフにFAで小笠原と門倉、トレードで谷を獲得すると、07年オフには同一リーグの大黒柱だったラミレス、グライシンガー、クルーンの3人を一挙に引き抜き、07年からのリーグ3連覇につなげた。カネで買った優勝、との批判にさらされたが、それだけのことをしてようやくチームが立て直されたわけである。