会見で礼節強調 日馬富士が師匠の“引退勧告”を拒否した夜
自ら17年間の土俵人生に幕を下ろした横綱日馬富士(33)は「このことがマスコミの皆さまに知られて、親方と話して、横綱の名前に傷がつかないよう責任を取りたいと親方に話した」と、引退の決断時期は事件が明るみに出た直後だったと話した。
が、事実は多少、異なる。ある親方が言う。
「ビール瓶で殴打という報道が出た2、3日後、伊勢ケ浜親方(57=元横綱旭富士)が日馬富士に引退を迫ったと聞いています。しかし、その時点で日馬富士は『まだ現役を続けたい』と、引退を拒否。親方は一晩かけて説得したが、日馬富士は『それだけは……』とクビを縦に振らなかったようです」
伊勢ケ浜親方は会見でも、「よその部屋の関取に指導して、それが行き過ぎた。横綱として名を汚したと思う。その責任は取らなければいけない」と話していた。少なくとも、事件が明るみに出た時点で覚悟を決めていたのは親方の方だったというわけだ。
日馬富士は日本国籍を取得しておらず、引退後は親方になるつもりもない。相撲で稼げるのは、あくまでマゲを結っている今しかない。