メダルラッシュは一過性? 東京五輪後に日本弱体化の懸念
今大会の大成功で、日本は2020年東京五輪までに、米国、ロシア、中国と並ぶスポーツ大国の仲間入りを果たすと期待する声が上がる。
東京大会に向けて、柔道、レスリング、競泳、体操などのお家芸の強化がさらに進み、陸上短距離にはサニブラウン(18=17年世界選手権200メートル7位)らの若手が台頭。これまで入賞すら難しかった競技からも世界レベルの選手が育っている。東京大会では、夏冬合わせて史上最多41個のメダルを獲得した16年リオ大会を大幅に上回る可能性は十分にある。
東京五輪開催決定後は国のスポーツ関連予算は右肩上がり。国民の血税から多額の強化費が捻出されるが、問題は東京五輪後だ。政府や政治家、国民によるスポーツへの関心が薄れて、東京五輪を境に、一気に弱小国へと転落しかねないからだ。
これまで五輪開催国は本番でメダル獲得数を増やすため、多額の強化費を計上して国を挙げて選手の育成に励むのが常だった。自国開催でメダルラッシュに沸いても、一過性のものに終わるケースは少なくない。