メダルラッシュは一過性? 東京五輪後に日本弱体化の懸念
■英国の二の舞に……
最近の例では12年ロンドン大会を開催した英国だ。08年北京大会後、約480億円もの強化費を投じ、自国大会では金29個を含む同国史上最多の65個のメダルを獲得。続く16年リオでも67個とメダル数を更新したとはいえ、これはロンドン遺産にすぎない。英国はメダル有望種目に特化し、選手も一部のエリート選手のみを強化してメダル量産につなげた。一方で、ロンドン、リオ世代に次ぐ、ジュニア世代の育成は進まず、英国はサッカー、ラグビーなどの一部のスポーツを除き、弱体化するのは必至とみられている。
政治家の変節は洋の東西を問わない。英国同様、自国開催が終われば、国を挙げての五輪への機運は冷め、政治家が手のひらを返してスポーツ関連予算の削減に動くのは想像に難くない。
日本がメダルラッシュに沸くのは、東京大会で最後か。