大船渡・佐々木に“神風” V候補敗退しジャッジも援護射撃に
■高野連がマスコミ各社に取材ルール配布
マスコミもファンも、そして主催者まで佐々木を後押しする。開幕前、岩手県高校野球連盟からマスコミ各社に、FAXが送付された。その中には「岩手大会における大船渡戦に際しての取材要項」というものがある。「混乱を避けるための佐々木に関する取材運用ルール」で、毎試合後、監督の次に佐々木が囲みといわれる共同取材に応じるといったことなどが事細かに記載されている。個人の選手の取材について、事前に高野連がマスコミに通達するのは異例である。
大船渡はメディアやプロのスカウトに佐々木の家族との接触自粛を要望している。
さらに全校生徒に書面でこんな異例の通達もしているという。
「報道関係者から野球部のこと、佐々木君のことを聞かれたら、『学校に聞いてください』と答えるようにしてください」 これは保護者にも文書で伝えられた。それもこれも佐々木を守るためだ。
次戦は8強をかけ、中1日で最初のヤマ場である今春の県大会準優勝のシード校、盛岡四と対戦する。とはいえ、順当なら決勝で対戦する可能性が高い花巻東と並ぶ最大のライバルだった盛岡大付が消え、聖地への視界が開け始めた。さらなる“追い風”も期待できそうな状況だ。