時代の流れに逆行…花形種目のマラソンが五輪から消える日
スポーツジャーナリストの谷口源太郎氏は、今回の札幌移転についてこう語る。
「IOCのバッハ会長が一番懸念しているのは五輪の継続です。28年ロス大会の後に開催を希望する国が出てくるのか。札幌移転が分散開催の前例になったことで、今後マラソンなどのロードレースに関しては柔軟な対応ができるということ。『アジェンダ2020』では、例外的に開催国以外の実施も認めています」
小池都知事は先日のIOC調整委員会で「7、8月のこの時期の(五輪)開催は難しい……(現状の気候では)北半球のどこをとっても、過酷な状況になるのではないか」と、開催時期の再考を求めたが、巨額な放映権を手放したくないIOCにその気はない。東京五輪までの米国地域での独占放映権を持っている米NBCはさらに、32年大会までの放映権を取得。1OCはそれだけで76億5000万ドル(約8340億円)が入る。
■近年は時短の流れ
一方で、「五輪種目からマラソンが除外されるのではないか」と危惧する声もある。