時代の流れに逆行…花形種目のマラソンが五輪から消える日
紀元前490年のギリシャの「マラトンの戦い」に由来するマラソンはこれまで、大会最終日を飾る花形種目だった。開催都市の観光名所、魅力を世界にアピールできるメリットもあった。
ところが、五輪マラソンは「時代」の流れにそぐわなくなってきた。レース当日の気温にもよるが、ペースメーカーがいない五輪は、トップでゴールする選手でも2時間10分前後はかかる。テニスも3時間超えの試合はあるが、長いラリー戦は見ていて飽きない。その点マラソンは、興味がないものにとっては単調で面白みに欠ける。日本選手がメダル争いしなければなおのことだ。
近年は多くの競技が試合時間を短縮している。バレーボールは1999年にサーブ権(サイドアウト制)がなくなり、ラリーポイント制に移行。柔道は東京五輪に向けて「有効」を廃止。抑え込みでの技ありが15秒から10秒に短縮されただけでなく、男子の試合時間も5分から4分になった。
野球が五輪競技から除外されたのは試合時間の長さが一因といわれている。ラグビーは前回のリオ大会で、1924年パリ五輪以来の復活を遂げたが、男女7人制の7分ハーフになり、3日間で終了する。