筒香レイズ初年はHR27本予想 ケチ球団が2年13億円払うナゾ
メジャースカウトの中には「スプリングトレーニングで結果を出せばメジャーに上がるスプリット契約だろう」と真顔で話す人もいたから、周囲の予想以上の高評価を受けたことになる。レイズと2年約13億2000万円で契約した筒香嘉智(28)に関してだ。しかも、米メディアによれば、筒香はレイズ以上の高額オファーを蹴飛ばしたという。米野球専門データサイトの「ファングラフス」は18日、筒香の1年目の成績を「打率・251、27本塁打、81打点」と予想した。
筒香は今季、打率・272、29本塁打、79打点。データ専門サイトがメジャーでも日本と同等の成績を残すと予想し、選手総年俸がメジャーワーストのシブチン球団が野手では2番目に高い年俸を払うのはなぜか。
「ひとつは長打力、もうひとつは出塁率の高さが評価されたのでしょう」と、野球文化学会会長で名城大准教授の鈴村裕輔氏はこう言った。
「ここ数年、フライボール革命の影響が大きいメジャーでは本塁打が増加傾向にあり、今季はシーズン最多本塁打記録を更新しました。投球に対してバットを入れる角度が正しく、一定の力があれば本塁打を打てると考えられていて、2016年に44本塁打、6年連続20本以上をマークした筒香にはその力があると判断されているのです。打率より1割前後高い出塁率も予想以上の評価につながっています。四球が多い、つまり選球眼が良いのです。筒香は三振が多いですけど、積極的に打ちにいった結果であってボール球にも手を出すフリースインガーではないと判断されています」
守備はお世辞にもうまいとはいえないが、守備位置や打順にも注文を付ける一流どころと違い、外野以外に三塁や一塁を守れるとアピールしたことも高評価につながったという。
「2年13億円」にも「27本塁打」にもそれなりの根拠がありそうなのだ。