女子レスリング金候補・川井梨紗子を襲った故障と不安
1年後に延期された東京五輪でメダル量産を期待される女子レスリング日本代表が2日、ナショナルトレーニングセンター(東京・北区)で、合宿を再開した。練習前には抗体検査を受け、手やシューズの消毒、検温など入念な感染防止対策を施し、ストレッチや筋トレなど軽めのメニューで初日を終えた。
練習後にオンラインで取材に応じた笹山秀雄女子強化委員長によれば、自粛期間中の自主トレで故障した選手が少なくなかったという。
昨年7月の世界選手権代表選考プレーオフで、五輪4連覇の伊調馨(36)との死闘を制したリオ五輪金メダルで57キロ級の川井梨紗子(25)もダメージを負ったひとりだ。
オンライン画面に姿を見せた世界女王は「久しぶりにコーチや練習パートナーと会えて新鮮な気持ちでできました」と、初日を振り返った。
活動自粛期間中は練習拠点とする母校の至学館大学の道場が閉鎖。マットでの練習はできなかったため、揃って金メダルを目指す妹で62キロ級の友香子(22)とともにウエートやランニングなどで汗を流したが、ぎっくり腰を発症。痛みは一時的に引いたものの、先月中旬にマット練習を再開した後に再発したという。