G戸郷 高校時代にその名を轟かせた遠投大会117mの鉄砲肩
巨人・戸郷翔征(投手2年目・20歳)
15日の広島戦で6回2安打無失点の好投。リーグトップタイの3勝目を挙げた。
高卒2年目以内で開幕ローテーション入りし、開幕から3試合で3勝は、2戦2勝だった桑田真澄を超えて2リーグ制以降では球団初の快挙となった。防御率1・89とエース菅野(同2・36)以上の安定感だ。
2018年のドラフト6位で巨人へ入団。昨季は高卒新人では17年ぶりのプロ初勝利をマークした。次期エース候補として球団の期待は大きい。
母のヒトミさんがこう言う。
「夫が長距離トラックの運転手で家を空けていることが多く、私も看護師として働いています。仕事で忙しい時は、私が何も言わなくても食器や風呂を洗ったり、洗濯物を取り込んで畳んでくれました。2つ上の長男とも喧嘩することもなく、穏やかな性格です」
そんな戸郷は子供の頃から、野球と魚釣りの“二刀流”で過ごしてきた。友達と遊びに出掛けることより、暇さえあれば野球のボールか釣り竿を握っていたという。
「インフルエンザで熱を出して学校を休んでも『野球の練習だけはいっていい?』と聞いてくるほどです。それほど大好きな野球が雨で中止になったら『じゃあ魚釣りだね』と。そのたびに車を出していました。私たち夫婦も、翔征が小学生の時には試合をベンチから応援するために指導員の資格を取ったりと、サポートに骨身を惜しみませんでした」(ヒトミさん)