広島誠也のMLB挑戦は来オフ 球団野手最高年俸からの青写真
■球団野手歴代最高となる3・1億円で更改
いよいよ、その時が迫っている――。
広島の鈴木誠也(26)が9日、マツダスタジアム内で契約更改交渉を行い、3000万円アップの3億1000万円でサインした。
現時点で昨オフに4年契約を結んだ菊池涼を上回り、広島の歴代野手最高年俸となった。「今年はコロナもあって、会社としても厳しい影響があったと思うが、こういう中で、少しでも上げてもらえたのはありがたいです」とは本人だ。
120試合制だった今季は、打率・300、25本塁打、75打点。118試合目の初回から3打席連続安打を放ち、球団史上初の5年連続となる打率3割に乗せた。
5年連続「打率3割、25本塁打」はプロ野球の長い歴史をみても王、落合、小笠原に次ぐ4人目の快挙だ。
■「ボクが活躍すれば優勝」
チームは今季、2年連続Bクラスの5位。鈴木誠は来季に向けて「どこまでみんなが一つになってやれるか。ボクがしっかり活躍したら優勝も見えてくると思う」と2018年以来のリーグ優勝を視野に入れた。
そんな鈴木誠が、初めてメジャーへの淡い夢を語ったのは4年前。以降、毎年契約更改時に球団と話し合っていたポスティングシステムによる米大リーグ挑戦については、「(球団と)少ししたけど、深くはしていない。タイミングが合えばというニュアンス」と多くは語らなかった。
順調にいけば、国内FA権は22年、海外FA権は23年に取得する。まずは東京五輪も控える来季に照準を合わせたが、鈴木誠には胸に秘めた強い思いがある。今春、メジャー挑戦について日刊ゲンダイの直撃に、こう吐露していた。
「もちろん、目標はそこにあります。そこっていうか、上を目指してやらないといけない。妥協は許されないし、そのレベルまで行ければ、おのずと、そういうタイミングが来ると思っています。まだ先の話ですけど……」