広島誠也のMLB挑戦は来オフ 球団野手最高年俸からの青写真

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イチロー、松坂、ダル、田中、前田、菅野…ポスティングの年に好成績の裏側

 過去にポスティングを使ってメジャー挑戦した選手は、移籍する年に突出した成績を残すケースが多い。

 オリックスイチローは00年に日本プロ野球歴代2位となるシーズン打率・387を記録して渡米。西武・松坂は06年に17勝5敗、日本ハム・ダルビッシュは11年に18勝6敗、楽天・田中は13年に24勝0敗1セーブ、広島・前田は15年に15勝(8敗)して、その年にメジャー入り。巨人・菅野は今季、開幕13連勝を含む14勝2敗の好成績を残し、同様にポスティングでメジャーへ挑戦する。そのほとんどが自身のキャリアハイをマーク。首位打者、最多勝、沢村賞などを受賞し、海を渡った。

 広島OBで編成部長や投手コーチなどを歴任した川端順氏がこう言う。

「所属球団がポスティングを認めてくれるか否かは、最後の年の成績や貢献度によるケースがほとんどです。メジャー球団の評価も、その年の成績に左右されるため、胸に秘めながら戦っている今年の菅野のような選手にとっては大きなモチベーションになります。だから、爆発的な成績が出やすいのです」

■「爆発的な成績を残せば」

 広島の球団関係者によれば、「誠也が来季、爆発的な成績を残せば、ポスティングを容認する可能性が高い」そうだ。前出の川端氏もこう続ける。

「誠也には三冠王を狙えるポテンシャルがあるが、3割、30本塁打、30盗塁のトリプルスリーを目指した方が持ち味が出る。昨年25だった盗塁数が今年は6と激減しているのが気になる。ウエートによって体が重くなり、スピード、瞬発力が落ちている。かつて誠也をドラフト2位で指名したのは、走れるというスピード面も大きかった。メジャーで成功するためにも、そこを思い出して欲しい。マエケン(前田)の例に照らし合わせても、高卒の主力選手には国内FA権を取る前にゴーサインが出ている。来年9年目になる誠也が好成績を残すことができれば、来オフにも球団に認められる可能性は高いとみています」

 来季、トリプルスリーの働きでチームを引っ張り、同システムでエース菅野を失うであろう原巨人からリーグ優勝を奪回する。日本一、さらに東京五輪で世界一へと導き、晴れてメジャーへ挑戦する――。

 この日の鈴木誠の「ボクがしっかり活躍すれば優勝も見えてくる」との発言は、来オフのメジャー挑戦を示唆しているのだ。

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