東京五輪「有観客」決めた宮城と静岡に抗議殺到! 疲弊する現場、組織委は“丸投げ”でいいのか
「朝からひっきりなしです」
ため息交じりにこう話すのは、宮城県利府町役場総務部オリンピック推進室の担当者だ。
東京五輪開幕を目前にして、東京など首都圏1都3県で無観客開催が決定。北海道、福島県もこれに続く中、有観客での開催を表明している宮城県と静岡県に非難の声が集まっているのだ。
男女サッカー10試合を行う宮城スタジアムのある利府町役場には抗議の電話が殺到。冒頭の担当者はこう言う。
「電話は朝から鳴りやまない状況で、休日も守衛の方に抗議の電話が来ていました。大会中止を求めるご意見も合わせ、メールを含めるとこれまでに200件を超えています。ご意見の中身は『無観客開催を(組織委員会に)要望すべきだ』というものがほとんどです」
宮城スタジアムの収容人数は4万9000人だが、観客数は「50%以下で上限1万人」の規定に基づいて1試合1万人に制限。それでも、10試合あれば約10万人が利府町を訪れることになる。
県をまたいで人が集まる可能性も指摘されているが、人流増加に対する効果的な対策はない。