北京五輪での反町ジャパンは本田圭佑に命運を託すべきだった
そのシーンを目撃した監督なら「いつも使いたくなる」のは十分に理解できる。しかし梶山には根本的な弱点があった。
いつも「魔術」を発揮できるわけではなく、あくまで「使ってみなければ分からない選手」だった。
本田圭はフィジカルの強さとメンタル面のタフネスがあり、梶山よりもファイトできる選手でもあった。
しかし、2人の監督ともにチームが苦境に陥った時、やはり「梶山マジック」に賭けたとしか思えなかった。
本田圭は自身のスキルアップのためだけではなく、五輪代表内の序列を変えるために若くして欧州に渡った。確かにこれが、その後の成功を収めるきっかけになった。
ワールドユースの開催地オランダ・ケルクラーデで、そして北京五輪で試合の命運を本田圭に託していれば、それぞれの日本代表の結果は<違うモノ>になっていたのでは、と思わざるを得ない。
北京五輪では、反町ジャパンの主会場となった天津を拠点にし、なでしこジャパンも現地取材した。