広島「最下位予想」を裏切る好スタートを生んだ佐々岡監督“逆転の発想”
川端氏が続ける。
「今年から投手コーチに就任した高橋建です。私が投手コーチ時代にトヨタ自動車から入団し、勉強熱心で配球を覚えてから良くなりました。現投手陣や捕手にも配球を勉強させていると思います。メジャー経験があるので、昨年日本一になったヤクルトのように、リリーフ陣の連投や酷使などに気を配れる。監督はベンチで孤立しがち。佐々岡監督とは現役時代からいい関係で、今の広島は若いコーチが多いだけに、はっきり意見が言えるタイプなのが大きい。常にコミュニケーションが取れているからこそ、モノが言える。今の広島では貴重な存在です」
試合前まで防御率1.74でリーグ5位だった先発・九里は5回3失点(自責2)。防御率は2.10になったものの、2番手以降の黒原、松本、矢崎は無失点で踏ん張り、チーム防御率は2.68で依然としてリーグトップ。主砲の埋まらない穴は無理に埋めない-。佐々岡監督の逆転の発想が、評論家の予想を覆す好スタートに繋がっている。