広島「最下位予想」を裏切る好スタートを生んだ佐々岡監督“逆転の発想”
昨19日の巨人戦に敗れて首位から陥落したものの、大方の最下位予想を覆し、首位争いを演じている広島。カブスに移籍した絶対的主砲・鈴木誠也の抜けた穴をどう埋めるかが今季の焦点だったが、何が変わったのか。
昨季はリーグトップのチーム打率.264だった攻撃陣に対し、投手陣は同ワースト2位の防御率3.81。与四死球は528でワーストだった。
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広島OBで元投手コーチの川端順氏がこう言う。
「なにより投手陣の踏ん張りが大きい。誠也の穴なんて簡単には埋まりません。そこで佐々岡監督は、発想を転換した。攻撃力のマイナスを補うより、投手陣を再建して失点を減らし、しぶとく守り勝つ野球をやると決めたのです。そもそも2015年から投手コーチだった佐々岡の監督昇格の決め手は防御率でした。18年に4.12だったチーム防御率が、彼が一軍の投手コーチになった19年に3.68に改善されたからです。それなのに、監督就任1年目(20年=リーグ5位の4.06)、2年目(21年=同5位の3.81)と悪いまま。そこで3年目の今季、切り札が投入されたのです」