史上6位タイのスピード陥落…“元”大関御嶽海の今後は「細く長く」か?
波乱もドラマもなく、あっさりと転げ落ちた。
カド番の大関御嶽海(29)が21日、平幕・佐田の海に敗れ、8敗目。今場所は負け越しとなり、来場所の関脇転落が決定した。
御嶽海が大関に昇進したのは今年1月場所後。在位4場所での大関陥落は昭和以降、魁傑と並ぶ6位タイ。貴景勝、栃ノ心、武双山、貴ノ浪は2場所で関脇に落ち、三重ノ海は同3場所。上には上がいるものだが、問題はこれからだ。
陥落翌場所、関脇で10勝すれば元の地位に復帰できる大関特例がある。貴景勝などはその制度を利用して返り咲き活躍した一方で、貴ノ浪のように大関復帰後にスピード陥落した者もいる。もし、御嶽海が来場所10勝できず、今後も大関に復帰できなければ、通算在位4場所の「史上最短命大関」となりかねない。
親方のひとりは「その可能性は十分ある」と、こう続ける。
「かつての御嶽海は思い通りの相撲ができないと、やる気を失ったようにあっさり負ける気分屋の面があった。今場所は勝ちを急ぐあまり、雑な攻めで墓穴を掘る相撲が多い。おそらく今年5月場所の右肩負傷が響いているのではないか。となれば、来場所も本調子に戻れるかどうか。今の御嶽海に10勝は高いハードルです」