野球U18W杯・馬淵監督の“秘蔵っ子”寺地隆成の正体…米国戦で「打のヒーロー」に
投のヒーローが5回3分の2を4安打無失点の前田悠伍(大阪桐蔭)なら、打のヒーローは寺地隆成(明徳義塾)だ。
3日に行われたU18野球W杯の米国戦。寺地は「1番・一塁」でスタメン出場、初回に右前打で先制の口火を切ると、3点リードの六回2死三塁では適時二塁打。この日も4打数3安打で勝利に貢献した。
スペインとの初戦、続くパナマ戦でも「1番・一塁」でスタメン出場。いずれも1安打1四球と、核弾頭としての役目を果たした。同一の打順で3試合連続で出場しているのは寺地だけ。代表チームの指揮を執る明徳義塾高の馬淵史郎監督(67)の信頼は厚い。
地元・高知のマスコミ関係者が言う。
「走攻守そろった馬淵監督好みの選手で、本職は捕手です。昨年は2年生ながら、ドラフトで巨人に育成3位入団した吉村優聖歩の女房役をやっていました。春過ぎに肩の調子を悪くしたため一、三塁を守りましたが、内野はどこでも守れる。その肩はすでに万全の状態と聞く。打者としては、今年に入って体がひと回り大きくなり、練習試合では本塁打も打てるようになった。左打者ながら左翼方向への長打もあり、三振は少ない。試合展開が読めて、チーム全体に目配りができる。今回は馬淵監督と他の選手とのパイプ役をしているのではないか。馬淵監督にしてみればあえて身内をメンバーに選んだようなもの。寺地に関してはそれだけの自信があるのでしょう」