巨人は「打つだけ単純野球」から脱却 打者のしぶとさが開幕カード勝ち越しを手繰り寄せた
2年連続の4位Bクラスに沈んだ昨季の巨人はリーグトップのチーム打率.252、164本塁打をマークしながら、総得点はセ3位の523。チーム打率.247、本塁打にいたっては84で約半分の阪神に総得点555と上回られ、対戦成績は6勝18敗(1分け)と一方的にやられた。
「昨季の両チームの数字を比較すると、選んだ四球数は巨人の365に対し、阪神は494。犠打数も93と106、盗塁数も48と79で、つまり、打つこと以外で大きな差をつけられ、それが対戦成績に直結しました。ヘッドコーチとして両者の差を目の当たりにした阿部監督が打つこと以外に活路を求めたのも当然で、巨人は開幕3連戦で阪神の8を上回る9個の四球を選びました。この3試合で相手投手に投じさせた球数を比較しても、阪神の424球に対して巨人も同じ424球。ホームの巨人は、勝利した初戦と2戦目は九回裏がなく、2イニング少なかったわけですから、それだけ各打者にしぶとさが出てきたと見ていいと思います」
とは、同じく巨人OBでセットアッパーとして活躍した橋本清氏。3戦目の試合後、阿部監督も八回に森下の3ランで3点を先制された直後の裏の攻撃に触れ、「粘っていくことができた。去年だったら、『チーン』って、そのまま終わってたよ」と単打で1死一、二塁、さらに2死一、三塁と得点チャンスをつくったことを評価していた。(つづく)
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昨季とは様変わしているのは野手に限った話ではない。
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