広島
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正田はV旅行先ハワイのゴルフ場にもバットを持ち込んだ
1985年シーズン終盤、私とマンツーマンで密かにスイッチヒッターの特訓を積んできた正田耕三が、ついに実戦で「左打席」をお披露目することになった。 以前、言ったことをすっかり忘れていた古葉竹識監督は「な、なんで左?」と驚いてい...
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広島“忘れられた元ドラ1”高橋大樹の開花に首脳陣ニンマリ
広島のドラフト1位右腕、森下暢仁(明大)が先発ローテーション入りに大きく前進した。 開幕カードの相手となる1日の中日戦に登板して3回1安打無失点の好投。140キロ台後半の直球を内外角に制球良く投げ込み、レギュラークラスが名を...
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言ってあったのに古葉監督は「正田?なんで左?」と驚いた
私のコーチ人生の「原点」といえる話だ。 広島でコーチになって3年目。一軍打撃コーチ時代に初めて「私がつくった」といえる選手に出会った。1984年のドラフト2位で入団した正田耕三には、私の方が指導者として勉強させてもらった。 ...
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過酷練習で成長 鈍足の江藤智が走塁で長嶋監督を驚かせた
1990年代にカープの主砲だった江藤智は、88年のドラフト5位で捕手として入団した。私は二軍打撃コーチ。この時すでに右肩を故障していて、二塁まで強く送球できない状態だった。 一方で打球の飛距離は群を抜いていた。今ではどこでも...
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前田智は入団当初から先輩からの食事の誘いを断っていた
前田智徳のティー打撃は芸術的だった。正確性、再現性が高く、試合前に巨人の松井秀喜が見入ったほどだ。右足を高く上げたり、反動を使うことはない。基本に忠実な、シンプルなすり足打法。前の壁をしっかりつくり広角に打つ。右膝付近を攻められて壁...
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鈴木誠也はメジャーでもオールスター級の活躍が期待できる
日本のプロ野球チームが、我々メジャースカウトや関係者の動きにかなりナーバスになっていると聞いた。 例えば今年のキャンプを視察した同僚のひとりは、球場にいる間中、球団関係者に監視されていたそうだ。 その球団にはメジャー...
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西武松坂が充実の55球 初のフリー打撃投手で若手を脅かす
西口投手コーチが見守る中、“山賊打線”相手に55球を投げた。西武の松坂大輔(39)が19日、打撃投手として初めて登板。源田や外崎らに多彩な変化球を投げ、「いい練習になった」と汗をぬぐった。 松坂は首脳陣から独自調整を任されて...
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広島・高コーチが達成感すら感じた“ウオーミングアップ”
広島といえば、猛練習で知られている。かつてのそれは現在の比ではなく、「あの頃のことは思い出したくない」と本気で言う者もいるくらいだ。 「僕らのときが一番、厳しかった時代じゃないかな」 と話す高コーチは、1985年ドラフ...
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広島につきまとう5番問題 4番誠也がチーム1号弾もその後が
広島は14日、ロッテと今季初の対外試合を行い、4番の鈴木誠也(25)が唐川からバックスクリーン左横へソロ本塁打を放った。 初の実戦形式だった5日のシート打撃でも、右中間スタンドへ一発。視察中の他球団スコアラーは、タメ息を漏ら...
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巨人・丸が初実戦2安打の貫禄 S班でも見せた“決定的違い”
巨人の丸佳浩(30)が宮崎1次キャンプ最終日の13日、紅白戦に「3番・中堅」で出場。いきなり2安打を放ち、貫禄を見せつけた。 実戦初打席となった初回に右中間を破る二塁打を放つと、2打席目も初球を右前へ運んだ。 今キャ...
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金属のような音 “孤高の天才”前田智徳の芸術的ティー打撃
「アーノルド・パーマーみたいだな」 丸佳浩(30=現巨人)に、そう言ったことがある。なんのことかというと、スイングをした後に右手でバットを上げるしぐさが、往年の名ゴルフプレーヤーに似ていたからだ。2008年の入団当初のこと。私...
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野村監督の部屋の黒板には二軍選手の成績や内容がギッシリ
広島の2016年からのセ・リーグ3連覇は、丸佳浩(現巨人)、菊池涼介、田中広輔、鈴木誠也といった生え抜きの主力がチームを牽引した。監督は緒方孝市だが、若かった彼らを二軍から一軍に引き上げ、我慢強く起用した野村謙二郎元監督の功績でもあ...
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1999安打放った後 バット持った野村が玄関先に立っていた
「絶対に2000本を打たせたい」 2002年のオフ、巨人から広島の一軍打撃コーチに復帰した私に、山本浩二監督が言った。 チームリーダーの野村謙二郎のことだった。その時点で通算1763安打。2000安打まで残り237本と...
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広島・鈴木誠也を直撃「新婚でシーズンに臨む心境は?」
さらに、スケールアップした印象だ。広島、侍ジャパンでも4番として期待される鈴木誠也外野手。第1クール最終日となった5日の今キャンプ初のシート打撃では4打数3安打。3打席目に高橋樹から右中間へ一発を放つなど、その存在感はケタ違いである...
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全治1カ月の野村は大下ヘッドにカミナリ落とされ3日で復帰
1990年、ロッテへ移籍した高橋慶彦に代わり、入団2年目の野村謙二郎がショートのレギュラーに定着した。 足は速いし、小力がある。入団当初は外野を守っていて守備力も高かった。しかし、1年目のキャンプで膝を痛めた。ドラフト1位指...
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金本のFA移籍で大ブレーキ…新井「4番を外してください」
「どうしても結果が出ません。4番を外してください」 新井貴浩が一軍の打撃コーチだった私のところにやってきた。 2003年、金本知憲が阪神にFA移籍後、4番に座った新井は、精神的支柱だった兄貴分が抜け、この年は打率・23...
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「1日1000スイング」指示を忠実に実行したのは金本ひとり
同い年の緒方孝市にライバル心を燃やしていた金本知憲も思い出深い。 東北福祉大から1991年のドラフト4位で入団。1、2年目は二軍暮らしが続いた。広島は二軍の遠征費用を抑えるため、野手4、5人を残留させていた。金本は遠征メンバ...
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緒方はオフに私の新築一軒家の駐車場で毎日打撃練習をした
私が広島の二軍打撃コーチを務めていた1990年ごろのこと。広島市民球場近くに新築した自宅が「練習場」に変わった。 秋季キャンプを終えた後、12月から翌年1月まではどの球団も全体練習ができない。しかし、この間、若手を遊ばせてし...
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ミスして悔し涙を流しても…打撃時の誠也に“殺気”を感じた
球界一といわれる鉄砲肩は鈴木誠也の魅力である。 打撃に影響しては困るため新人の時に挑戦した遊撃は断念。2年目には外野が主になった。そんな頃、誠也の右翼からのバックホームの送球を見て、私は度肝を抜かれた。 低い球が一、...
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誠也は巨人コーチの私に電話し「打撃フォームを変えます」
広島の4番・鈴木誠也から私の携帯電話に着信があった。 巨人の二軍打撃コーチだった2018年、シーズンの終わり頃である。打率・320、30本塁打、94打点の好成績を残した年。ところが、誠也は電話口でこう言った。 「バッテ...
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“金属後遺症”誠也の「アウトサイドイン」を直した練習法
広島で21年間、指導者を務めた話をしよう。 私の想像を超える選手になってきたのが、広島、侍ジャパンでも4番を張る鈴木誠也である。 私が広島の二軍監督だった2013年、ドラフト2位で入ってきた。まず感じたのは素材の素晴...
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誠也 球団野手初の1億円増更改でポスティング前倒し急浮上
「しっかり話し合って、たくさん評価してもらって、うれしかった」 広島・鈴木誠也(25)が18日、球団事務所で契約交渉を行い、1億2000万円増の年俸2億8000万円で更改した。広島の1億円以上の増額は2015年オフに2億円アッ...
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広島・長野がV逸責任痛感 年俸5000万円減は来季の“期待料”
広島・長野久義外野手(35)が12日、球団事務所で巨人から移籍後初の契約更改に臨み、5000万円ダウンの年俸1億7000万円でサインした。 巨人にFA移籍した丸の人的補償で移籍した今季、大きな注目を集めたが、プロ10年目で自...
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広島・大瀬良が1億7500万円更改 3000万円増は高いか安いか
「4位という結果に終わって、僕自身も終盤に勝ちを持ってこられなかった。すごく悔しいシーズンだった」 広島・大瀬良大地(28)が球団事務所で契約交渉し、3000万円増の年俸1億7500万円でサインした。これで広島の日本人投手最高...
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米球団と交渉解禁 広島・菊池涼介に“守備職人”ゆえの壁が
「ニンジャ(忍者)」の異名をとる広島の菊池涼介(29)の米球団との交渉が解禁になった。 3日、広島の鈴木球団本部長がポスティングの手続きが完了したことを明らかにした。これにより譲渡金を払う意思のあるメジャー球団は、菊池サイドと...
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広島1位・森下暢仁は“スーパー幼児”3歳で自転車を乗り回す
大分県竹田市出身の父・力さん(56)は、地元の高校を卒業後、大分市内にある「物流・機工・メンテナンス」を行う会社に就職した。東京に本社がある東証1部上場企業で勤続は38年になる。 中学まで野球部に所属。内野手だった。就職後も...
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メジャー挑戦 球界No.1二塁手広島・菊池涼介の意外な評価
広島は8日、菊池涼介内野手(29)から要望されたポスティングシステムを利用してのメジャー移籍を容認すると発表した。数日前に球団に申し入れがあり、鈴木清明球団本部長(65)が「彼はこれまで球団に多くの貢献をしてくれた。彼のチャレンジを...
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広島は即戦力右腕“一本釣り” 明大・森下に背番号18を用意
広島が最速155キロ右腕、森下暢仁の一本釣りに成功した。佐々木、奥川と並ぶ「ビッグ3」の一角。前日に1位指名を公表していた佐々岡新監督は交渉権確定後の取材に対応すると、すぐに都内の明大へ向かい、速攻で指名あいさつを行った。「いい男、...
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広島バティスタは冬季L出場 6カ月ドーピング処分意味ナシ
他球団から「そんなのアリか!」という声が聞こえてきそうだ。 現地時間12日(日本時間13日)に開幕した、ドミニカ共和国のウインターリーグ。これに出場しているのが、広島のバティスタ(27=写真)だ。 首都サントドミンゴ...
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「マジメで実直」だが…広島・佐々岡新監督の隠れた一面
「全身全霊を込めて、務めさせていただきます。(広島は)他球団と比べても優勝できる戦力だと思う。(今季は)シーズン終盤にリリーフの弱さが出た。もっとレベルアップしないといけない」 7日、広島の佐々岡真司新監督(52)が就任会見を...