「ミツバチたちの危機を超えて」レベッカ・エリス著、大森正之訳

公開日: 更新日:

「ミツバチたちの危機を超えて」レベッカ・エリス著、大森正之訳

 植物の約80%はハナバチが花粉を運ぶことに依存しているが、野生のハナバチは気候変動、農薬の使用、さらに生息地やエサの喪失などの影響で絶滅の危機にさらされている。

 最大のリスクは資本制農業によるものである。ハナバチは花の蜜だけでなく有害な化学物質まで運んでしまうのだ。農薬の中でもこの20年間、大規模に使われてきた浸透性農薬のネオニコチノイドの被害は大きく、カナダでは水生生物や水路への危害が懸念されて、使用制限も検討された。フランスでは新製品のイミダクロプリドによりミツバチの群れの死亡率が増大したため、ネオニコチノイドの使用禁止運動が起きている。

 資本制農業の環境へのリスクを指摘する警告の書。 (緑風出版 3960円)

【連載】今日の新刊

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    相撲協会の逆鱗に触れた白鵬のメディア工作…イジメ黙認と隠蔽、変わらぬ傲慢ぶりの波紋と今後

  2. 2

    中居正広はテレビ界でも浮いていた?「松本人志×霜月るな」のような“応援団”不在の深刻度

  3. 3

    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

  4. 4

    《2025年に日本を出ます》…團十郎&占い師「突然ですが占ってもいいですか?」で"意味深トーク"の後味の悪さ

  5. 5

    ヤンキース、カブス、パドレスが佐々木朗希の「勝気な生意気根性」に付け入る…代理人はド軍との密約否定

  1. 6

    中居正広の女性トラブルで元女優・若林志穂さん怒り再燃!大物ミュージシャン「N」に向けられる《私は一歩も引きません》宣言

  2. 7

    結局《何をやってもキムタク》が功を奏した? 中居正広の騒動で最後に笑いそうな木村拓哉と工藤静香

  3. 8

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  4. 9

    渡辺徹さんの死は美談ばかりではなかった…妻・郁恵さんを苦しめた「不倫と牛飲馬食」

  5. 10

    高校サッカーV前橋育英からJ入りゼロのなぜ? 英プレミアの三笘薫が優良モデルケース