GRAPHIC
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「アイヌのビーズ」池谷和信編
人類が、身に着けたり、モノを飾るため、さまざまな素材に穴をあけて紐を通し、「ビーズ」を作り始めたのははるか昔。現在分かっている限りでも、14万年前の遺跡から貝製ビーズが見つかっている。 日本…
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「磐座への旅」池田清隆著
磐座とは、神の鎮座するところであり、岩石や岩窟など祭祀対象となる岩石全般に対する信仰をこう呼ぶという。 本書は、全国各地の400カ所以上の磐座を巡ってきた著者による写真紀行。 著者が…
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「カラー 世界 パンデミックの記録」マリエル・ウード編、青柳正規監修、前島美知子訳
新型コロナウイルスの流行が始まって約2年半が経過し、その間に世界で5.4億人以上が感染、犠牲者は630万人を数え、その数はいまだに増え続けている。一方で、まだ警戒が必要だとはいうものの、ワクチンの普…
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「アートからたどる悪魔学歴史大全」 エド・サイモン著 加藤輝美、野村真依子訳
5年前、森友学園問題で追及された当時の安倍首相は「ないものを証明するのは『悪魔の証明』」だと強弁して、説明を拒んだ。 本当に悪魔はいないのだろうか。古代から現代まで、多くの悪魔、そして悪魔的…
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「世界の美しい灯台」デイヴィッド・ロス著、秋山絵里菜訳
記録に残る最も古い灯台は、紀元前280年ごろに建造され、1323年まで残存していたエジプトのアレクサンドリアの大灯台だとされる。高さ100メートルもあり、古代世界の七不思議のひとつにも数えられるこの…
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「電車は止まらない」松本時代著
2018年、まだ見ぬ世界を写す旅に出た著者は、たどりついたバングラデシュで衝撃の光景を目にする。電車の屋根に乗って移動する人々だ。 当時のバングラデシュは、都市開発の真っただ中で、壊されてい…
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「スター・トレックアート&ヴィジュアル・エフェクツ」ジェフ・ボンド ジーン・コジッキ著、有澤真庭訳、岸川靖監修
世界中で今なお愛され続けるSFシリーズ、「スター・トレック」の初めての劇場版映画「スタートレック ザ・モーション・ピクチャー(TMP)」(邦題「スター・トレック」)の公開40周年を記念して出版された…
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「よるのえ」 キューライス著
「ネコノヒー」や「スキウサギ」などのマンガで人気のアーティストの作品集。 ちょっと不思議なネコをはじめとするさまざまな動物をはじめ、ケーキやニンジン、卵などの食べ物、そしてちょっと変わった人間…
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「大正ガールズコレクション」石川桂子編著
令和も、はや4年、昭和はますます遠くなり、その前の大正(1912~26年)となると、もはやはるかかなたに感じられる。 一方で、関東大震災やスペイン風邪の流行など、現代と同じような出来事が起き…
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「Hidden Planet」ベン・ロザリー著、菅野楽章訳、今福道夫監修
食物連鎖の頂点に立つヒトから目に見えない微生物まで、多様な生き物たちのすみかである地球は、それ自体がひとつの生命体ともいえる。 本書は、そんな地球で暮らす動物たちの人間の目には見えにくい「隠…
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「図説 世界の水中遺跡」木村淳・小野林太郎編著
先日も107年前に沈没した英国の南極探検隊の船「エンデュアランス号」が南極大陸沖の海底で見つかったニュースが世界を駆け巡ったように、世界中の海にまだ発見されていない多くの遺跡が眠っている。 …
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「話すことを選んだ女性たち」アナスタシア・ミコバ ヤン・アルテュス=ベルトラン著、清水玲奈訳
誰もが男か女か、いずれかの体を与えられ、この世に生まれてくる。しかし、これまでの長い歴史で、人類の半分を構成する女性たちの人生は、男性のそれとは比較できないほど多くのハンディを負わされてきた。 …
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「しりあがり×北斎 ちょっと可笑しなほぼ三十六景」しりあがり寿著
レオナルド・ダビンチの「モナリザ」の次、世界で2番目に有名な絵は、荒波にもまれる船の向こうに富士山が見える葛飾北斎のあの「神奈川沖浪裏」だそうだ。 この名作を含む北斎の代表作のひとつ「冨嶽三…
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「虫を観る、虫を描く」川島逸郎著
研究者の論文などに用いられる細密な昆虫の標本(生物)画を手掛ける著者の作品集。 デジタル技術が進み、誰もが気軽に鮮明な標本写真を撮影できる現代に、標本画というジャンルが残っていることに疑問を…
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「祭 Matsuri」小川直之監修
日本には約8万社の神社があり、大きな神社ではいくつもの例祭があるので、行われる祭りの数は10万を優に超える。さらに神仏に供物を「たてまつる」を語源とする「まつり」の原義から考えると、約7万7000あ…
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「日常の絶景」八馬智著
一般的に、絶景とは「多くの人が共感できる美しさや迫力を持つ他にはない風景」とされる。しかし、光の加減で見慣れた部屋に見たこともない表情が出現したり、通勤通学路に新たな発見をすることがある。 …
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「日本の鬼図鑑」八木透監修
科学万能の現代にあっても、節分になると日本人は「鬼は外」と言いながら豆をまく。コロナ禍の今年は、一層の願いを込めてまいた人も多かったはず。 本書は、先人たちが生み出し、恐れ、戦ってきた日本の…
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「世界のアーティスト 250人の部屋」サム・ルーベル著、ヤナガワ智予訳
アーティストにとって、自邸は憩いの場であるとともに、自らの芸術思想や哲学が詰め込まれたひとつの作品でもある。創作が生まれるアトリエであり、時にはアイデアの源、そして創作に行き詰まったときには戦場と化…
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「大地と生きる北米先住民族の矜持」鎌田遵著
研究者の著者によると、アメリカやカナダは、ヨーロッパからやってきた白人たちが建設した「移民の国」として理解されているが、実際には「依然として数多くの部族や先住民国家が伝統を紡いでいる『先住民族の国』…
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「木箱ラベルの時代 昭和のくだもの」林健男著
物資が乏しかった戦前、青果は笊や竹かごに入れられ出荷されていた。やがて、それらに取って代わって、強度を備え再利用ができる木箱が主流となる。木箱に詰められたもみ殻の中からリンゴを取り出した記憶が残って…