文庫あらかると
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「夜をぶっとばせ」井上荒野著
35歳のたまきは、19年ぶりの同窓会で再会した中学校時代の親友・瑤子に誘われ、パソコンを入手。売れないカメラマンの夫・雅彦との暮らしは行き詰まり、2人の子供も心の問題を抱えている状況に耐えられなくな…
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「ホタル探偵の京都はみだし事件簿」山木美里著
弱小出版社の新米編集者・真央は、編集長に命じられ京都に長期出張。超売れっ子作家の夜光が、昔のよしみで自社のために短編ミステリーを執筆してくれることになったのだ。南山城村で一人暮らしをする夜光をサポー…
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「不合理な地球人」ハワード・S・ダンフォード著
「ルーレットで連続して赤ばかり出たら、次こそ黒が出ると思うのはなぜか」「楽しみにしていた飲み会なのに、なぜ出かける間際になると出席がおっくうになるのか」――誰にも覚えがあるこうした疑問に答えながら、行…
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「スイッチを押すとき」山田悠介著
2030年、洋平は八王子の施設から横浜センターへ異動になる。30年前、増加する若年層の自殺に対応するため国は、選出された子供を高ストレス環境に置き、その精神構造を解明するプロジェクトを立ち上げる。 …
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「ハレのヒ食堂の朝ごはん」成田名璃子著
所持金30円となった27歳の深幸は、援助交際目的で見知らぬ男とホテルに入るが、寸前で恐ろしくなり逃げ出す。行く当てもなくたどり着いた吉祥寺の公園で一夜を明かした深幸は、翌朝、あまりの空腹から猫の餌に…
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「権力の秘密」飯島勲著
小泉元総理の首席秘書官だった著者が、権力の舞台裏のエピソードを明かしながら、永田町で培った実践的人生の裏技を紹介する生き方エッセー。 人材登用のコツは「何をしてきたか」よりも「信用できるか」…
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「アリバイ会社にご用心」新藤卓広著
右藤は、殺人事件の容疑者として任意同行を求められる。被害者の佐々木は、右藤が勤務する「鈴木アリバイ会社」の顧客だった。会社は、不倫などのために依頼客のアリバイを作るのが仕事で、事件がらみのアリバイ作…
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「猫語のノート」ポール・ギャリコ著、西川治写真、灰島かり訳
愛猫家の作家が、猫の「つぶやき」を人間の言葉に「翻訳」、愛らしい彼らの写真とともに紹介したネコ本。「お友だちでしょ。心を広くもってちょうだい。あんまり怒ると、体に悪いわよ。猫に何を期待しているわけ?…
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「大奥の座敷童子」堀川アサコ著
「美女相撲」で野笛藩一の美人に選ばれた14歳のイチゴ(一期)は、国家老から江戸城の大奥行きを命じられる。何でも50年前に大奥に上がったおなごが、野笛城にすみ着いていた座敷童子を連れて行ってしまったため…
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「エリートの転身」高杉良著
昭和36年に日興證券に入社した神田は、30代で本店営業本部次長に昇進、さらに立川支店支店長へと同期のトップを走り続け、将来の社長候補と目されてきた。しかし、顧客の立場よりも手数料収入をまず考える会社…
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「青玉の笛 京都市井図絵」澤田ふじ子著
女衒頭の七蔵は、仲間と丹波篠山で買い集めた女を連れ、京の北野遊郭へと向かう。道中、僧が七蔵に話しかけてきた。南禅寺の月窓と名乗る僧は、5人いた女たちの1人、お桂が異相をしていると言いだす。彼女は時期…
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「青い記憶」田村優之著
悪性脳腫瘍と診断された北川は、兵庫の中高一貫校の寮で暮らす15歳の息子・希一に長い手紙を書く。妻の死以来、ぎくしゃくとした関係が続く息子に自分が何を考えて生きてきたか、そして若き日に犯してしまった罪…
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「人情の味 本所松竹梅さばき帖」倉阪鬼一郎著
松吉、竹吉、梅吉の3兄弟は、本所・回向院の裏手の路地にそれぞれ寿司、天ぷら、蕎麦の見世(店)を構えていた。 ある夜、松吉と常連客の間で、近くの長屋に住む落語家の捨松の話題が持ち上がる。元同心…
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「夫以外」新津きよみ著
若いときから何かに夢中になったことがない聖子は、友人の紹介でお見合い結婚。恋愛感情も湧かなかったが、一緒に暮らすうちに夫に愛着は生じてくる。 子供が生まれれば子育てに夢中になれるかと思ったが…
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「探偵の鑑定Ⅰ」松岡圭祐著
須磨が社長を務めるリサーチ会社に猪瀬という男から依頼が舞い込む。交際クラブを介して知り合った陽佳梨という女に300万円をだまし取られたというのだ。 クラブの裏SNSを通じて、陽佳梨と愛人契約…
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「コンカッション」ジーン・マリー・ラスカス著、田口俊樹訳
アメリカのNFL(ナショナル・フットボール・リーグ)の不正を暴いた監察医の戦いを描いたノンフィクション。 NFLのスーパースターだったウェブスターを検視解剖したオマル医師は、ある疑念を抱き、…
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「ボディ・ピアスの少女 探偵・竹花」藤田宜永著
探偵の竹花は、公園で男に襲われていた少女・夏子を助け、一晩自宅に泊める。小鼻や下唇にピアスをした夏子は、襲われた理由を明かそうとしない。翌朝、目覚めると夏子は消えていた。 2日後、竹花は朝刊…
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「定本 山村を歩く」岡田喜秋著
1970年代に日本の山村を訪ね歩いた名紀行の復刻。 日曜日、ふと山路を踏みたくなり、秩父に向かう。バスの終点、名郷で降りて歩き出し、急坂を上り鳥首峠に出て、持参したコッヘルで紅茶を沸かす。浦…
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「前夜 奥右筆外伝」上田秀人著
戦国大名武田家の家臣だった立花家は、主家が滅びた後、徳川家に仕え禄を得たが生活は苦しい。家督を受け継いだ併右衛門は、出世の手がかりを掴むために役目を得ようと猟官に奔走。しかし、使える金も限られ、手当…
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「おそ松くん ベスト・セレクション」赤塚不二夫著
TVアニメ「おそ松さん」で人気再沸騰の昭和の傑作ギャグマンガ。 主人公は、両親さえ区別がつかないほど同じ顔をした、おそ松、カラ松、チョロ松、一松、十四松、とど松の6つ子。親の留守を見計らって…