「夜をぶっとばせ」井上荒野著

公開日: 更新日:

 35歳のたまきは、19年ぶりの同窓会で再会した中学校時代の親友・瑤子に誘われ、パソコンを入手。売れないカメラマンの夫・雅彦との暮らしは行き詰まり、2人の子供も心の問題を抱えている状況に耐えられなくなったたまきは、ある夜、ネットのメル友募集の掲示板に「35歳。主婦。水瓶座。いいことがひとつもありません。誰か助けに来てください」と書き込む。

 翌日、夫が出かけたあとにパソコンを開くと137通のメールが届いていた。以来、たまきは見知らぬ男たちと会っては体を重ねるが相変わらず心は満たされない。(「表題作」)

 雅彦の視点から描いた「チャカチョンバへの道」を併録した連作恋愛小説。(朝日新聞出版 540円+税)


最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    巨人が戦々恐々…有能スコアラーがひっそり中日に移籍していた!頭脳&膨大なデータが丸ごと流出

  2. 2

    【箱根駅伝】なぜ青学大は連覇を果たし、本命の国学院は負けたのか…水面下で起きていた大誤算

  3. 3

    フジテレビの内部告発者? Xに突如現れ姿を消した「バットマンビギンズ」の生々しい投稿の中身

  4. 4

    フジテレビで常態化していた女子アナ“上納”接待…プロデューサーによるホステス扱いは日常茶飯事

  5. 5

    中居正広はテレビ界でも浮いていた?「松本人志×霜月るな」のような“応援団”不在の深刻度

  1. 6

    中居正広「女性トラブル」フジは編成幹部の“上納”即否定の初動ミス…新告発、株主激怒の絶体絶命

  2. 7

    佐々木朗希にメジャーを確約しない最終候補3球団の「魂胆」…フルに起用する必要はどこにもない

  3. 8

    キムタクと9年近く交際も破局…通称“かおりん”を直撃すると

  4. 9

    フジテレビ「社内特別調査チーム」設置を緊急会見で説明か…“座長”は港社長という衝撃情報も

  5. 10

    中居正広「女性トラブル」に爆笑問題・太田光が“火に油”…フジは幹部のアテンド否定も被害女性は怒り心頭