「探偵の鑑定Ⅰ」松岡圭祐著
須磨が社長を務めるリサーチ会社に猪瀬という男から依頼が舞い込む。交際クラブを介して知り合った陽佳梨という女に300万円をだまし取られたというのだ。
クラブの裏SNSを通じて、陽佳梨と愛人契約を結んだが、彼女は札束を入れた高級ブランドバッグ「バーキン」を残して店から姿を消したという。バーキンの裏には大きな穴が開いており、そこから金を持ち逃げしたらしい。同様の手口でだまされた男たちが、詐欺に使われたバーキンを万能鑑定士の莉子に持ち込んでいることが分かった。須磨の指示で莉子の身辺を調査中だった対探偵課の玲奈の眼前で、莉子が偽警官に命を狙われる。
2大シリーズの主人公が競演する完結編。(講談社 620円+税)