「猫語のノート」ポール・ギャリコ著、西川治写真、灰島かり訳

公開日: 更新日:

 愛猫家の作家が、猫の「つぶやき」を人間の言葉に「翻訳」、愛らしい彼らの写真とともに紹介したネコ本。「お友だちでしょ。心を広くもってちょうだい。あんまり怒ると、体に悪いわよ。猫に何を期待しているわけ? 聖人になれっての?とにかくダイニングルームのドアを閉めてくこと。そうすれば何の問題も起きないんだから」という一文には、食卓の上を歩く猫の写真が添えられ、納得。

 その他、「子猫でいるのも、ラクじゃないよ。ぼくみたいに心配性だと、なおさらさ。ぼく、いつだって心配している。大きくなるって、どんな感じだろう?……」と子猫の気持ちを代弁したものなど、時に詩的、時に哲学的、そしてユーモアいっぱいの猫の言葉に耳を傾ける。(筑摩書房 740円+税)

【連載】文庫あらかると

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    僕がプロ野球歴代3位「年間147打点」を叩き出した舞台裏…満塁打率6割、走者なしだと.225

  2. 2

    大谷翔平が看破した佐々木朗希の課題…「思うように投げられないかもしれない」

  3. 3

    “玉の輿”大江麻理子アナに嫉妬の嵐「バラエティーに専念を」

  4. 4

    巨人「先発6番目」争いが若手5人で熾烈!抜け出すのは恐らく…“魔改造コーチ”も太鼓判

  5. 5

    不謹慎だが…4番の金本知憲さんの本塁打を素直に喜べなかった。気持ちが切れてしまうのだ

  1. 6

    大谷翔平の28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」 選手会専務理事と直接会談も“武器”にならず

  2. 7

    バント失敗で即二軍落ちしたとき岡田二軍監督に救われた。全て「本音」なところが尊敬できた

  3. 8

    【独自】フジテレビ“セクハラ横行”のヤバイ実態が社内調査で判明…「性的関係迫る」16%

  4. 9

    大江麻理子アナはテレ東辞めても経済的にはへっちゃら?「夫婦で資産100億円」の超セレブ生活

  5. 10

    裏金のキーマンに「出てくるな」と旧安倍派幹部が“脅し鬼電”…参考人招致ドタキャンに自民内部からも異論噴出