発掘おもしろ図鑑
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「失われゆく娯楽の図鑑」藤木TDC監修
終戦後、復興とともにそれまでの耐え忍ぶ暮らしから解放された日本人は、多くの娯楽を楽しんだ。そして高度成長期、モーレツに働いた労働の成果も多くが娯楽に費やされ、文化・風俗が更新されてきた。つまり日本人…
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「護符図鑑」島田裕巳著
護符とは神社や寺院で頒布される「守り札」のこと。飲食店や古い家屋の壁や柱、出入り口などに貼られているアレだ。 神や仏を写した護符は、そのものに霊力が宿っているとされ、自宅に祭ったり、持ち歩く…
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「にゃんこ四字熟語辞典」西川清史著
ある日、猫の写真を見ていた著者の頭に、「臥薪嘗胆」やら「眉目秀麗」などと四字熟語が浮かんできたという。写真の横にそれらの漢字を書いてみたら、なんだか面白い。で、これで四字熟語辞典を作ってみたら「愉快…
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「土偶を読む図鑑」竹倉史人著
縄文文化を象徴する土偶。そのユニークな造形は、女性や妊婦をかたどったとか、人体をデフォルメしたなどといわれるが、そうした考古学の定説に違和感を抱いた著者は、専門外だった土偶の研究に着手。そして「土偶…
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「色彩のデザイン図鑑」ティム・トラヴィス編 柏木博監修 井上雅人ほか訳
世界は色にあふれている。人間は言葉を話すよりも前に、色の識別をしていたという。日没や果実の成熟、紅葉、頭髪など、色の変化は死を想起させる。一方で色は排除と差別にも用いられてきた。 1660年…
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「散歩道の図鑑 あした出会える野鳥100」柴田佳秀文 菅原貴徳写真 piro piro piccoloイラスト
都会にも目を凝らせば野鳥はいるが、街路樹や電線で羽を休める野鳥を見極めるのはなかなか難しい。スズメなどお馴染みの鳥も、よく似たホオジロと並んだら、初心者は判断に迷うだろう。 そんな初心者で…
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「JAZZ SONG BOOK」五味太郎著
NHKの連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」では、作中でジャズのスタンダードナンバー「ON THE SUNNY SIDE OF THE STREET」がたびたび登場した。久しぶりにジャズを耳にして…
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「シャーロック・ホームズの建築」北原尚彦文 村山隆司絵/図
名探偵シャーロック・ホームズが誕生して135年。長編4作と短編56作からなるシリーズは、いまだに世界中で愛読され、聖書に次ぐベストセラーとも呼ばれる。 本書は、その物語内の記述から、各事件の…
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「江戸東京草花図鑑」岩槻秀明著
外来種があふれる東京の植物だが、よく見ると江戸時代以前から自生する在来種も意外に多く見つかり、けなげに命のバトンをつないでいるという。本書は、そうした、今も東京で出合うことができる在来種の草花だけを…
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「東大名誉教授がおしえる! 建築でつかむ世界史図鑑」本村凌二監修
世界各地に残る遺跡や建物は先人たちの生きた証しであり、往時の暮らしを伝えてくれる。何よりもこれらは、視覚に直接飛び込んでくるので、歴史書などよりも印象が一層強く残る。 本書は、そうした世界各…
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「庭は私の秘密基地」銀色夏生著
詩人でエッセイストの著者によるお庭づくりフォトエッセー。 20年ほど前、故郷の宮崎に家を建て移り住んだ著者は、300坪の敷地に細部までこだわった庭をつくった。数年後に再び東京に拠点を移し、そ…
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「世界でいちばん素敵な物理の教室」東京大学CAST文 滝川洋二監修
物体が熱くなったり冷たくなったりするのも、鳥が空を飛ぶのも、私たちの身の回りのすべてに物理学が関わっている。 とは分かってはいるが、物理と聞いただけで、頭が勝手に拒否してしまう人も多いのでは…
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「決定版 多肉植物図鑑」小林浩監修
静かなブームが続く多肉植物の図鑑。 多肉植物とは、貯水組織となる部分を備えた植物体を呼ぶ園芸用語で、サボテンの多くも含まれる。お馴染みの「蘇鉄」もその一種だ。 肥大した葉や茎、根など…
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「アフリカに咲く熱帯の花、笑顔の花」島岡由美子著
アフリカを象徴する巨木バオバブ。写真でよく目にするのは、葉がなく、広がった枝で、まるで空を支えているかのような勇ましい姿だが、実は美しい花を咲かせることをご存じだろうか。 本書は、タンザニア…
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「竹内レッスン!からだで考える」竹内敏晴文、森洋子絵
2009年に亡くなった演出家の竹内氏は、1970年代から「竹内レッスン」という、からだとことばの独自のワークショップを続けてきた。 その合宿に参加した体験がある森氏が、「ヒトが立ち上がるとい…
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「ノスタルジア喫茶」イスクラ著
中東欧、ロシアの古物を販売する著者のもとには、自然とマッチのラベルやポストカードなどの古い紙類が集まってくる。中には、丁寧にしわをのばしたお菓子の包み紙や、瓶からはがした飲料のラベルなど、当時の人々…
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「しらいのりこの 絶品!ご飯のおとも101」しらいのりこ著
ステイホームが続き、自炊する人が増えたというが、誰にだって、疲れてキッチンに立ちたくない日や、お腹が減りすぎて、今すぐ何かを口にしたい日もある。 そんなとき、冷蔵庫にこれさえあれば、お腹いっ…
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「もっと知りたい柳宗悦と民藝運動」杉山享司監修
思想家の柳宗悦(1889~1961年)が、芸術家や作家によって意図的につくられた作品よりも、職人が無心につくる実用品にこそ美が宿ることを提唱してから約100年が経った。新たな美の見方や考え方に目覚め…
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「ローカルおやつの本」グラフィック社編集部編
郷土食と同じように、その土地土地の人に長く愛されてきたおやつがある。老舗や高級店が作る名物的なお菓子ではなく、地元のスーパーや菓子店、駄菓子屋などで売られ、あくまでも住人たちが日常的に口にするおやつ…
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「和田誠展」 和田誠展制作チーム編
週刊誌の表紙や新聞コラムの挿絵など、この人の作品を目にしない日はないと言っても過言ではないほど、膨大な仕事を残し、2019年に亡くなったイラストレーター/グラフィックデザイナーの和田誠氏(1936年…