発掘おもしろ図鑑
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「見つける東京」岡部敬史文 山出高士写真
緊急事態宣言下の東京で、遠出もままならず、運動不足対策に散歩を始め、わが町の知られざる魅力に改めて気づいたという人も多い。 本書は、そんなふうに誰もが見過ごしてきた東京の魅力を教えてくれるビ…
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「虫のぬけがら図鑑」安田守著
子ども時代、夏になるとセミのぬけがら(羽化殻)をせっせと集めていたという方も多いのでは。 大きく頑丈なセミのぬけがらは、風雨の当たらない場所では1年以上もそのまま残っていることもある。ゆえに…
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「四季彩図鑑」北山建穂著 永方佑樹詩
冒頭から漢字のテストで恐縮だが、「蒲葡」「掻練」「褐返」という言葉をご存じだろうか。順に「えびぞめ」「かいねり」「かちかえし」と読む。 実はこれ、すべて、色を表す日本語だ。 日本人は…
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「がっかり妖怪大図鑑」村上健司著
今年も猛暑が続くが、エアコンも冷蔵庫もなかった時代のご先祖たちは、怪談話で涼を得ていた。幽霊と共に怪談に欠かせないのが妖怪だ。多くの妖怪は、人を襲って食べるなど、えたいの知れない恐ろしい存在だ。だが…
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「隈研吾建築図鑑」宮沢洋画・文
オリンピックで世界中の視線を集める新国立競技場の設計者・隈研吾氏。押しも押されもせぬ日本を代表する建築家が、これまでに手掛けたプロジェクトはまもなく1000件の大台に届くという。 その中から…
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「町田忍の昭和遺産100」町田忍文・写真・絵
日本の元号は現在の令和まで、これまでに248。そのうち「昭和」時代は、正味63年間も続き、歴代最長だった。同時に昭和は、電灯しかともっていなかった日々から、パソコンが登場し情報社会が幕開けするまで、…
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「古くて素敵なクラシック・レコードたち」村上春樹著
毎年、ノーベル賞候補に名を連ねる著者が、若き日にジャズ喫茶を経営していたエピソードはあまりにも有名。趣味で集めたレコードは、これまで約1万5000枚に及ぶという。実はジャズほどではないがクラシック音…
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「浮世絵動物園」太田記念美術館監修 赤木美智、渡邉晃、日野原健司共著
江戸時代の人々も、現代人と同じように、猫や犬はもちろん、さまざまな動物を身近に置き、かわいがった。荷物や人を運ぶのに活躍した馬や牛も、日常の風景の中に溶け込んでいた。上等な馬は、ステータスシンボルで…
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「インド神話物語百科」マーティン・J・ドハティ著 井上廣美訳
約11億人もの信者がいるヒンズー教は、キリスト教、イスラム教に次ぐ世界宗教だが、信者のほとんど(約10億人)がインドに集中しているため、あまり馴染みがない。 日本人にとっても、ヒンズー教とい…
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「トキワ荘マンガミュージアム」コロナ・ブックス編集部編
かつて豊島区椎名町にあったトキワ荘は、手塚治虫をはじめ、赤塚不二夫や藤子・F・不二雄と藤子不二雄(A)の両人など、マンガ界のレジェンドたちが、若き日に共に暮らした伝説のアパートだ。 1982…
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「[ヴィジュアル版]感染症の歴史」リチャード・ガンダーマン著 野口正雄訳
人類の歴史は感染症との闘いの歴史だと言われるが、現代人はいままさにその渦中を生きている。 本書は、過去から現在までの人類と感染症の関係を解説したビジュアル・テキスト。 古代ギリシャの…
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「沖縄戦の戦争遺品」豊里友行著
76年前の6月23日、沖縄諸島に上陸した連合軍と日本軍との組織的戦闘が終わった。日本側の死者数は18万8136人、そのうち一般人は9万4000人に及ぶ。 沖縄の洞窟や陣地壕、防空壕だった場所…
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「日本疫病図説」畑中章宏著
コロナに翻弄される日々も1年半が過ぎようとしているが、そもそも人類の歴史は、感染症との戦いの歴史だった。 顕微鏡が登場するまで、感染症はもののけや怨霊、悪鬼など目に見えない存在によってもたら…
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「地図とデータで見る 水の世界ハンドブック」ダヴィド・ブランション著 吉田春美訳
地球が太陽系で唯一無二の存在なのは、豊富な水があってこそ。地球上の水の97・5%は塩水で、残り2・5%の大部分が南極とグリーンランドの氷床に閉じ込められている。容易に手に入る淡水(河川水、地下水)は…
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「春画にハマりまして。」春画ール著
浮世絵春画は、エロを超え、今や世界に認知される芸術品。喜多川歌麿らのビッグネームによる錦絵などにはウン千万円という値がつけられる。一方で、はがきサイズの「豆判春画」は、5000円程度で手に入るという…
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「スタミナ深夜食堂」安倍夜郎、左古文男著
映画やドラマにもなった人気漫画「深夜食堂」では、歌舞伎町の「めしや」を舞台に、マスターの提供する料理が事情を抱えた客たちを癒やす。 その著者の安倍氏と、同郷の左古氏が、漫画のように「ひと口食…
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「日本の装束解剖図鑑」八條忠基著
平成から令和へと変わった3年前の「即位礼正殿の儀」で、天皇皇后両陛下をはじめ、皇族方や侍従・女官が着用された古式にのっとった装束の美しさに目を引かれた人も多かったのではなかろうか。 十二単や…
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「美しい苔の庭」烏賀陽百合著
日本人にとって「苔」は特別な存在である。国歌にも詠われるように、石に苔むす風景は日本人に長い時の経過を感じさせる。ゆえに苔は、古くから日本庭園で用いられ、大海や島、陸地などの自然の風景を表現してきた…
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「道草の解剖図鑑」金田初代著
散歩中、目を楽しませてくれる鮮やかな黄色のタンポポ。近年はヨーロッパ原産の「セイヨウタンポポ」が増え、日本に自生する「カントウタンポポ」や長野県以西に多い「カンサイタンポポ」が少なくなっていることは…
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「増補新版 世界で最も美しい蝶は何か」海野和男著
昆虫の活動が本格化し始める季節となった。虫は嫌いでも蝶は好きという人は多い。数いる虫の中でも、蝶は別格の美しさを誇るからだろう。 地球上にはおよそ1万8000種ほどの蝶がいるという(日本には…