なんと埼玉は京都の2倍も観光客が多い!

公開日: 更新日:

 埼玉というと、昔からお馴染みなのが“ダ埼玉”という揶揄。あか抜けないという意味の「ダサい」と埼玉を組み合わせた言葉で、“特徴のないところが埼玉の特徴”という人もいる。

 しかし、それは大きな間違いだ。埼玉には、全国に誇るべき財産が数多くある。都道府県研究会著「地図で楽しむすごい埼玉」(洋泉社 1500円+税)では、地形や産業の側面から埼玉を徹底解剖。その魅力を豊富な写真や図版と共に紹介している。

 埼玉きっての景勝地としては、秩父の長瀞が挙げられる。荒川上流を代表する絶景である岩畳には、水平方向に走る細かい層が確認できる。その地質は1億6000万~1億年前に形成した海洋底地殻の玄武岩と、海溝に積もった堆積物から成っており、これが上昇して地表に現れている。太古に起きた地球規模の地殻変動の跡を目にできることから、長瀞は「地球の窓」とも呼ばれ、学術的にも非常に貴重な場所だ。

“特徴がない”といわれる埼玉だが、実は埼玉の観光入込客数(延べ人数)は約1億732万人(2016年)で、なんと京都のおよそ2倍。川越氷川祭の山車行事は、ユネスコの無形文化遺産に指定されたことで外国人からも人気を集め、過去最高となる約704万人の人出を記録。2007年公開のアニメ「らき☆すた」の聖地である久喜市の鷲宮神社には、今でも国内外から訪れるファンが後を絶たない。

 他にも、鉄道の町として発展した大宮、日本初の飛行場が開設された所沢、鋳物の町として2020年東京五輪の聖火台づくりに名乗りを上げる川口など、埼玉の秘めたるパワーを余すところなく紹介。ダ埼玉とはもう言わせない。

【連載】ニュースこの1冊

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ロッテ佐々木朗希は母親と一緒に「米国に行かせろ」の一点張り…繰り広げられる泥沼交渉劇

  2. 2

    米挑戦表明の日本ハム上沢直之がやらかした「痛恨過ぎる悪手」…メジャースカウトが指摘

  3. 3

    陰で糸引く「黒幕」に佐々木朗希が壊される…育成段階でのメジャー挑戦が招く破滅的結末

  4. 4

    9000人をリストラする日産自動車を“買収”するのは三菱商事か、ホンダなのか?

  5. 5

    巨人「FA3人取り」の痛すぎる人的代償…小林誠司はプロテクト漏れ濃厚、秋広優人は当落線上か

  1. 6

    斎藤元彦氏がまさかの“出戻り”知事復帰…兵庫県職員は「さらなるモンスター化」に戦々恐々

  2. 7

    「結婚願望」語りは予防線?それとも…Snow Man目黒蓮ファンがざわつく「犬」と「1年後」

  3. 8

    石破首相「集合写真」欠席に続き会議でも非礼…スマホいじり、座ったまま他国首脳と挨拶…《相手もカチンとくるで》とSNS

  4. 9

    W杯本番で「背番号10」を着ける森保J戦士は誰?久保建英、堂安律、南野拓実らで競争激化必至

  5. 10

    家族も困惑…阪神ドラ1大山悠輔を襲った“金本血縁”騒動